フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)

フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は、重度のアレルギー反応、アレルギー性疾患、喘息、皮膚疾患および口腔扁平苔癬の治療に使用されます。

フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は、グルココルチコイド/ステロイドと呼ばれる一群の薬物に属しています。炎症やアレルギーの原因となる体内の物質の放出を防ぎます。

電解質不均衡、体脂肪の再分配/蓄積、骨の分解、感染リスクの増加、筋障害、血圧の上昇、骨の成長の変化、皮膚の傷、行動の変化、血液中のグルコースレベルの上昇、白内障

• もし、薬（吸入器またはスプレー）や薬のその他の成分にアレルギーを起こした場合、妊娠中である場合や妊娠を計画している場合、もしくは、授乳中である場合は使用しないでください。
• 結核、その他の胸部または肺の感染症、呼吸障害、風邪、肝臓病または骨粗鬆症である場合は、薬を使用する前に医師へご相談ください。
• 既に喘息発作の治療を開始している場合は、フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)吸入剤を使用しないでください。
• 乳タンパク質にアレルギーがある場合は、服用しないでください。
• 皮膚にかゆみ、発赤、発疹、感染症またはにきびがある部分にフリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)外用薬を使用しないでください。
• 薬を摂取した後も呼吸の問題や胸の圧迫感が見られる場合は、医師に知らせてください。
  

Q.フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は抗生物質やステロイド、抗ヒスタミン薬や抗コリン薬ですか？
フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)はステロイド薬ですが、抗菌薬、抗ヒスタミン薬、抗凝固薬、抗凝固薬は含まれていません。喘息などのアレルギーや状態によって引き起こされる鼻詰まりやその他の症状を治療する充血除去薬として使用されます。

Q.スルファ剤を含んでいますか？
スルファ剤は含みません。

Q.フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は店頭で入手できますか？
いいえ、フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は処方薬です。店頭購入では利用できません。

Q.何に使用されていますか？
フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は吸入剤の形態では、咳、喘鳴、鼻づまり、鼻水などの喘息および鼻の炎症の症状を治療するために使用されます。

Q.フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は風邪の治療に使われますか？
一般的な風邪に使用されていません。しかし、この薬はさまざまな皮膚アレルギーや感染症を治療する局所クリームとしても使用されています。

Q.ベネドリル、スゥーダフェッド、ジルテック、アフリン、アレグラ、ムチネックスと一緒にフリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)を摂取することはできますか？
はい。医師が処方した場合、フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は、ベネドリル（ジフェンヒドラミン）、スゥーダフェッド（プソイドエフェドリン）、ジルテック（セチリジン）、アフリン（オキシメタゾリン）、アレグラ（フェキソフェナジン）、
ムチネックス（グアイフェネシン）と一緒に摂取できます。

Q.プロピオン酸フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は体重の増加や眠気、覚醒を引き起こしますか？
フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)はステロイド薬であるため、体重の増加を引き起こす可能性があります。また眠気や覚醒の原因となることがあります。このような症状が見られた場合は、医師に相談してください。

Q.フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)には中毒性がありますか？
いいえ。フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)は中毒性のある物質でも規制薬物でもありません。

Q.フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)が鼻出血を起こすことはありますか？
はい。フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)鼻スプレーや吸入器の最も一般的とおもわれる副作用は鼻出血です。もし多量に出血したり出血が止まらない場合は、医師に相談してください。

Q.高血圧ですが、フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)を服用できますか？
血圧が高い場合は、フリゾタイド アキュヘラー (フルチカゾン)を服用する前に医師に相談することをお勧めします。

気管支喘息の治療に用います。アレルギー、炎症をを抑える作用があります。

【気管支喘息について】
アレルギー、細菌感染、ウイルス感染などを引き金として発作的な呼吸器症状（喘鳴、呼吸困難、咳など）を呈する疾患です。そうした因子とのかかわり方はそれぞれですが、慢性の気道炎症、気流の制限、気道の過敏症などを基本的な症状として持つ疾患症状です。世界の喘息患者数は約３億人にも上るとされていますが未だ詳しいことは解明されていない複雑な疾患です。気管支喘息は近年では単に喘息とも呼ばれるようになっています。免疫不全症のひとつでもあるため、アトピーなどを併発することも多い。気道が狭まり呼吸ができなくなれば、死に至ることもあるため、長期に渡る日々の管理が大切です。特に子供の場合、発作の予防及び発作時に必要なお薬を正しい用量、正しいタイミングで使用するために家族や周囲の協力が欠かせません。咳の発作は夜や早朝に起こりやすい特徴があります。

子供の喘息はそのほとんど（9割）がアレルギー因子によるものである一方、大人の場合はアレルギーを因子にもつものは6割程度です。つまり、半分近くの４割はアレルギー体質でなくてもかかる可能性があるということです。アレルギーを引き起こす原因となるアレルゲンには、ダニ、カビ、ペットの毛、花粉、ハウスダストなどがあります。アレルギー以外の喘息を引き起こす要因となるものには、タバコ、ストレス、大気汚染、温度・湿度の変化、鎮痛解熱剤、風邪などがあります。近年、成人してから喘息を発症する人が多くなっているといいます。喘息はアレルギー体質の子供に多いという先入観から、自分がまさか喘息だとは思わずに症状が出ても大したことないと放置してしまうケースも多くあるようです。夜間や朝方の咳がなかなかよくならない、安静にしていても息苦しさを感じるなどの症状に気が付いたら、そのままにせずに専門医に診てもらうことが喘息を悪化させてないためには大切です。また、発作を起こさないためにアレルゲンやその他の発作誘因を避けましょう。

※医師に指示された服用方法に従って下さい。
※用量は症状等により異なりますので、以下は目安としてお読み下さい。

【本薬の使用について】
本薬は、アキュヘラーと呼ばれる特別な種類の吸入器を使用して吸入する必要があります。

• アキュヘラーを正しく使用して下さい。適切に使用されると、舌に薬剤の味が感じられます。
• 薬が効き始めるには数日かかります。フリゾタイドアキュヘラーは定期的に使用することが大切です。

成人および16歳以上の子供：
〔軽度の喘息〕
通常、1回100mcgを1日2回から使用を開始します。

〔中等度～重度の喘息〕
通常、1回250mcg～500mcgを1日2回から使用を開始します。
最大推奨用量は、1回1,000mcgを1日2回です。

4～16歳の子供：
通常、1回50mcgを1日2回から使用を開始します。
最大推奨用量は、1回200mcgを1日2回です。

16歳以下の子供には、フリゾタイドアキュヘラー250mcgおよび500mcgの使用は推奨されません。

フリゾタイドアキュヘラーを含むステロイドによる治療を受ける子供は、医師による定期的な身長測定が行われることが推奨されます。

高用量のステロイドを長期間使用していると、交通事故や手術前などの高ストレスな状況下において、時折追加のステロイドが必要となる可能性があります。
こうした状況下では、医師が追加ステロイドの投与有無を決定します。

フリゾタイドアキュヘラーを含むステロイドを長期的に使用している患者は、医師へ相談することなく薬の使用を突然中止してはいけません。
治療を突然中止すると、体調が悪化したり、嘔吐や眠気、吐き気、頭痛、疲労感、食欲不振、低血糖、発作などの症状を引き起こす可能性があります。

【用法】

• フリゾタイドアキュヘラーの使用方法は、医師や薬剤師に定期的に確認して下さい。正しく使用しないと、喘息に対する本来の効果が表れません。
• アキュヘラーは金属包装に梱包されています。この包装は湿気から守る効果があるため、初めて使用する際は使用準備が整ってから開封して下さい。開封後、包装は捨てて問題ありません。
• アキュヘラーは、パウダー状のフリゾタイド吸入剤を含むカプセルを入れて使用します。
• アキュヘラーの上部には残り用量を示すカウンターが付いています。これは使用する度に数字が減り、最後は0になります。残り用量がわずかになると、5～0の数字が赤く表示されます。0の数字が表示されたら、薬剤が空になったことを示します。

吸入剤は、医師に指示された用量以上使用してはいけません。
薬の効きがいつもより悪いと感じたら、胸の症状が悪化しており、別の薬が必要である可能性があるため、医師に知らせて下さい。

喘鳴や酷い呼吸困難がある場合は、緊急治療として別の薬を使用する等の指示がされることがあります。
吸入剤の使用量や使用頻度は、医師の指示に従うことが重要です。

【吸入器の使い方】
1.
金属包装を破き、アキュヘラーを取り出します。

2.
アキュヘラーの外側のケースを片方の手で持ち、もう片方の手の親指を親指グリップに置きます。
自分とは逆方向に親指を押せる所まで、クリック音がするまで押し切ります。
これにより、マウスピースに小さい穴が開きます。

3.
マウスピースを自身に向け、アキュヘラーを持ちます。
左手で持っても右手で持ってもかまいません。
レバーを自分とは逆方向に、クリック音がするまでスライドさせます。
これにより、マウスピースに1回分の吸入剤が注入されます。

レバーを1回スライドさせる毎に中の吸入カプセルが開封され、パウダー剤の吸入準備が整います。
レバーは必要時以外触らないで下さい。カプセルが開封され、薬が無駄になることに繋がります。

4.
アキュヘラーを口から話して持ち、無理の無い程度にできるだけ深く息を吐き出します。
この時、アキュヘラーに息を入れてはいけません。
息を吐き出した後は、再び息を吸わず一旦止めます。

5.
マウスピースを唇に当てます。
アキュヘラーを通して、口の中にゆっくりと深く息を吸い込みます。
アキュヘラーを口から離し、息を約10秒間、もしくは無理の無い程度にできるだけ長く止めて下さい。
その後、ゆっくりと息を吐き出します。

6.
アキュヘラーを閉じるには、まず親指グリップを自分の方向に、クリック音がするまでスライドさせて戻して下さい。
これによりレバーが元の位置に戻り、リセットされました。
上記により、次にアキュヘラーを使用する準備が整いました。

その後、口を水でゆすいで下さい。

【アキュヘラーの清掃方法】

• アキュヘラーは、マウスピース部分を乾いたティッシュで拭いて掃除して下さい。

【フリゾタイドの使用を忘れた場合】

• 次の使用予定時間から、通常通り使用を再開して下さい。
• 忘れた用量を補うために倍量使用してはいけません。

【フリゾタイドの使用を中止する場合】

• 医師の指示が無い限り、症状の改善が見られても使用を中止しないで下さい。

下記の場合の使用は禁忌。

• 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症がある場合
• 本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある場合
• 結核性疾患がある場合

下記の場合の使用は慎重を期す。

• 感染症（急性呼吸器感染症を除く）の患者
• 糖尿病患者

• 急性の発作に対しては使用しないこと。また、喘息症状が発現しないように維持する目的で継続的に使用する薬剤なので、症状のないときでも毎日規則正しく使用するよう患者がきちんと理解することが大切です。
• 本剤の使用開始前は、喘息症状を比較的安定な状態にしておく。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として使用しないで下さい。
• 気管支粘液の分泌が著しい場合、本剤の肺内での作用を確実にするため吸入に先立って、分泌がある程度まで減少するまで他剤を使用するのがよい。　
• 投与期間中に発現する急性の発作に対しては、発作発現時に短時間作動型吸入β2-刺激薬等の他の適切な薬剤を使用する。また、その薬剤の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきたと感じられたら、喘息の管理が不十分の可能性があるため、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めること。このような状態は喘息の管理が不十分になっていることを示唆し、突然患者の生命が脅かされる可能性があるので、本剤の増量やあるいは
• 気管支拡張剤・全身性ステロイド剤を短期間併用し、症状の軽減に合わせて併用薬剤を徐々に減らしてゆく。
• 感染を伴う喘息症状の増悪がみられた場合は、ステロイド療法の強化と感染症の治療を検討する。
• 本剤を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるため、中止する場合は患者の喘息症状を観察しながら徐々に減らしていく。
• 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いですが、吸入ステロイド剤の投与により全身性の作用（クッシング症候群、クッシング様症状、副腎皮質機能抑制、小児の成長遅延、骨密度の低下、白内障、緑内障を含む）が発現する可能性があるので、吸入ステロイド剤の投与量は患者ごとに喘息をコントロールできる最少用量に調節する。特に長期間、大量投与の場合には定期的に検査を行い、全身性の作用が認められた場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を取ることが大切です。
• 全身性ステロイド剤の減量は本剤の吸入開始後症状の安定をみて徐々に行う。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずる。
• 長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払う。また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行う。
• 本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候群にみられる好酸球増多症がまれに現れることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他のChurg-Strauss症候群症状（しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等）に注意する。
• 全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、じんま疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがある（このような症状が現れた場合は適切な処置を行うこと。）
  リトナビルとの併用により全身性のステロイド作用（クッシング症候群、副腎皮質機能抑制等）が発現したとの報告があり、併用する場合には注意が必要です。

CYP3A4阻害作用を有する薬剤 ・リトナビル等 との併用は注意が必要。

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に使用を進めること。

妊婦又は妊娠している可能性がある場合は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する動物実験（皮下投与）で副腎皮質ステロイド剤に共通した奇形発生、胎児の発育抑制がみられたとの報告があります。授乳中の婦人に対しては（使用経験が少ない）患者に対する本剤の有用性・重要性を考慮した上で授乳の中止あるいは本剤の使用を中止する。動物実験で乳汁中への移行がみられたとの報告があります。

• 全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いと言っても、吸入ステロイド剤を特に長期間に渡って大量投与する場合に成長遅延を起こす可能性があります。
• 長期間投与する必要がある場合には投与量は患者ごとに喘息をコントロールできる最少用量に調節すること。身体の成長等のの経過の観察を十分行う。
• 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児に対する安全性は確立していないので、観察を十分に行いながら使用を進める。

＊必ず正しい使用法を守ること。

室温保存