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JapanRx / 脳の複数の領域が鬱症状と痛みの緩和に関係

脳の複数の領域が鬱症状と痛みの緩和に関係

うつ病は、気分を調節すると考えられている脳の部分の活動の低下に関連しています。

これは、うつ病の人は思考プロセスを支配する能力を低下させることの理由を説明しているかもしれません。  

出版に先行しオンラインで発表された新しい論文で、カリフォルニア大学サンディエゴ医科大学の研究者は、その理解を深め、
うつ気分を抑制し影響を与え、緩和する脳の特定の領域と身体的な痛みを感じる知覚との関係を特定しています。

ノースカロライナ州とオハイオ州の研究者と共に、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部の麻酔科助教授である
ファデル・ゼイダン博士が率いる研究チームは、脳の実行機能領域と感覚入力を監視する領域の両方が、
痛みと否定的な気分に関して、高レベルと低レベルの両方に関与していたことを発見しました。

「我々はこれらの地域の広範な役割について非常に驚きました。」
とゼイダン博士は述べました。  

「疼痛の促進に関与する脳領域は、低レベルの疼痛および鬱病にも関連していました。
鬱病の増加にも関連していました。おそらく結果を見ても驚くにはあたらないでしょう。
なぜ脳の特定の側面が複数の役割を果たしているはずがないのでしょうか?」

彼らの研究において、ゼイダン博士らにより、76人の健康で、うつ病歴のない、また、疼痛の症状もない人で、
元々否定的な気分とうつ病の評価が与えられ、その後、磁気共鳴スキャンを受けながら不快な熱による
刺激テストにさらすという研究が行われました。

データは、認知、記憶、行動などのより高度な実行機能を管理する脳の領域である前頭前野も、二次体性感覚皮質や、
後部島のような感覚識別領域と共に疼痛知覚を緩和することを明らかにしました。

彼らは、より高レベルの憂うつ気分がある参加者が、関与するすべての脳領域においてより大きな活性化を伴い、
実験においての疼痛の感受性が高まっていることを見出しました。

「これらの調査結果は、憂うつな気分と痛みの間の複雑な関係を明らかにしています。」
とゼイダン博士は述べました。 
「また、これらの知見を利用した上で慢性疼痛と臨床的鬱病の併存する性質を標的とした、新しい行動療法および、
非オピオイド療法の開発をさらに推進し、両方の治療法を改善できることを願っています。」

【以下のウェブサイトより引用】
https://medicalxpress.com/news/2019-05-multiple-brain-regions-moderate-link.html