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毎日の低用量アスピリンでまだ救済される人はいる?

2019年9月16日(HealthDay News)- 近年、毎日の低用量アスピリンの利点と欠点に関する議論が広がり、ガイドラインでは健康な人の最初の    心臓発作や脳卒中を防ぐためのレジメンを一般的に勧めています。

しかし、ニュージーランドの新しい研究によると、心臓の健康状態が良好な一部の人々は、毎日の低用量アスピリンを服用することで利益を得る   可能性があります。

245,000人以上の心臓が健康なニュージーランドに住む人たちでの分析に基づくと、女性の約2.5%と男性の12%が5年間、毎日アスピリンを摂取することで恩恵を受ける可能性があります。

「我々の研究では、個人の特性、アスピリンの恩恵を受けるか、または有害となる傾向を考慮に入れることにより、各個人について予測することが  できました。」

と、ニュージーランドのオークランド大学の疫学者である主任研究者のバネッサ・セラク博士は述べています。

「この個別化された方法を使用することで、心血管疾患と重篤な出血の両方に対するアスピリンの効果を評価した後、アスピリンの恩恵を受ける   可能性が高い個人を特定することができました。」とセラク博士は続けました。

それは、米国心臓協会(AHA)と米国心臓病学会(ACC)が今年初めに発行した新しいガイドラインと矛盾するように思われます。

この2つの団体は、心臓が健康な高齢者にとって、アスピリン療法に伴う出血のリスクは心臓の利益よりも重要であると結論付けています。

「アスピリンは、以前は一般的にイエス、時々、ノーでした。今、私たちは、アスピリンを、一般的にノー、時々イエスだと言います。」と、このガイドラインを作成したACC / AHA委員会のメンバーであるアミット・ヘラ博士は述べました。

しかし、ヘラ博士は、この新しい研究が実際に新しいガイドラインを支持していると感じています。

「このモデリング演習では、アスピリンの対象となる可能性のある人は非常に少数の集団だということが確認されました。」とケラ博士は述べました。 彼女はダラスにあるテキサス大学南西医療センターの心臓病学の教授です。

これらのガイドラインは、心臓の健康が急に悪化した人向けではありません。それらの人々は、アスピリンから全体的な利益を得ていると彼は     言います。

 

「心臓発作や脳卒中を起こしている場合は、アスピリンを服用し続けてください。」とヘラ博士は言いました。

しかし、2018年に明らかになった臨床試験データは、心臓の健康状態が良好な人々が毎日摂取するアスピリンは、心臓発作と脳卒中のリスクを11%しか低下させず、危険な出血のリスクを43%上昇させることを示したと付け加えました。

「鼻血について話していないことを明確にしたいです。」とヘラ博士は述べました。

 「私は、輸血の必要性、入院、脳の出血について話しているのです。それは重大です。」

アスピリンの潜在的な利点を詳しく調べるために、セラク博士と彼女の同僚は、心臓病のない数十万人のニュージーランド人を調査しました。     調査対象となった人は2012年から2016年の間に心臓の健康リスクが計算されていました。

アスピリンの直接の影響は、アスピリンが引き起こす可能性のある主要な出血の数から、その人が5年以上持つ可能性のある心臓の緊急事態の数を引くことで、各個人について計算されました。

リスクとベネフィットの計算を個人化した後、研究者は、入院または死亡につながった心臓の健康上の緊急事態と、入院または死亡につながる大きな出血が同等だとみなされた人では、アスピリンの服用によるメリットがあることを見出しました。

心臓の健康での緊急事態が2つの主要な出血に等しいと考えられた場合、その割合は女性の21%と男性の41%に増加したという調査結果が示されました。

「この研究は、アスピリンによる心血管の利益と出血の害の個別の予測を行った後、心血管疾患がまだない人々の間で、アスピリンの使用に関する 決定を下す必要があることを示唆しています。」

ヘラ博士によると、これは既にアメリカのガイドラインに基づく標準的な手順です。

「誰もアスピリンが効かないと言っているわけではありません。それは私たちが考えていたほどには役に立たないというだけで、出血というペナルティも有難く思う必要があります。」

とヘラ博士は述べました。

「一部の人々は、特に出血の問題を起こしたことがない場合、心臓発作のリスクをより懸念しており、出血の危険があることは厭いません。       彼等にはさほど問題とならないのです。」

セラク博士とヘラ博士は、毎日のアスピリンの服用を開始する前には、その危険性と利益について医師と話しあうことを推奨しました。

医師は、心臓発作や脳卒中のリスクと出血のリスクを比較検討するのに役立つ計算式を使用できます。

「アスピリンは何世紀にもわたって存在しているため、多くの点でアスピリンを人々は良心的なものと考えています。誰でもそれを薬局で手に入れる ことができるのですから。」とヘラ博士は述べました。

 「しかし、今後数十年の間で、毎日それを服用しようとすると、そのことに対する明確なペナルティが存在します。」

 

【以下のウェブサイトより引用】

Could Daily Low-Dose Aspirin Still Help Some People?

Health Day