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JapanRx / 新しい血液検査はアルツハイマー病を86%の精度で早期発見する

新しい血液検査はアルツハイマー病を86%の精度で早期発見する

ドイツのルール大学の研究者らは、患者にアルツハイマーの初期兆候が出るよりもずっと前に早期の兆候を検出できる、
アルツハイマー病用の血液検査を開発しました。
この研究は、欧州分子生物学機構分子医学ジャーナル(journal EMBO Molecular Medicine)に掲載されました。

アルツハイマー病の特徴の1つは、患者の脳内にアミロイドβプラークが蓄積することです。
この血液検査は、血液中の病変したアミロイドと健康なアミロイドの相対量を測定することで機能します。
毒性のあるアミロイドβ分子は、発症の15〜20年前に患者の体内に蓄積し始めます。

本研究では、研究者らは血液検査によって病気の非常に初期の段階で病変したアミロイドβの徴候を検出することができるかどうか調べました。

研究者らはまず、病気の初期段階の患者に焦点を当てました。彼らはこの検査が、脳スキャンで異常なアミロイド沈着を示し、
軽度の認知障害のある被験者の血液内のアミロイドβの変化を確実に検出したことを見出しました。

研究者らはその後、この検査がアルツハイマー病を発症する大分前の時点でも、血液の変化を検出することができるかどうかを調べました。
彼らはESTHERのコホート研究データを使用して、後に追跡研究を行いアルツハイマー病の診断を受けた65人の被験者と、
809人の対象群の血液サンプルと比較しました。
この検査は、診断の平均8年前の時点で、症状の見られない患者における疾患の兆候を検出することができました。

この検査では、実際陰性である患者を誤って良性と検出した症例が9%あったものの、
70%近くの症例において疾患のある患者が正しく識別されました。

既存のアルツハイマー病診断ツールには、高価なPET(陽電子放射断層撮影)脳スキャンや、
腰椎穿刺にて採取した脳脊髄液の生検があります。

研究者らは、将来的には、この血液検査でアミロイドβの代わりに他の疾患の
バイオマーカー(α-シヌクレイン)を測定することで、パーキンソン病にも検査が拡大されると述べています。

出典:2018年4月9日更新『New blood test detects Alzheimer’s early with 86 per cent accuracy』Health Spectator UK(2019年4月17日に利用)https://health.spectator.co.uk/new-blood-test-detects-alzheimers-early-with-86-per-cent-accuracy/