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徒歩か自転車で仕事に行くことで心臓発作は減少

新たな全国調査によると、徒歩や自転車で仕事へ行くことが、イギリスの4,300万人の成人では心臓発作の減少と関連していました。

イギリス・リーズ大学の卒業生でオリンピックメダリストであるトライアスリートのアリスター・ブラウンリー氏とジョニー・ブラウンリー氏の共著であるこの研究は、活発に動き回ることで重要な健康上の利点を提供できることを示唆しています。

2011年に職場でのウォーキングやサイクリングで職場へ向かうことがより一般的になった地域では、翌年からの2年間で男性と女性の両方で心臓発作の発生率が減少しました。

研究者たちは、心臓病の大きな危険因子は運動不足、過体重、喫煙、糖尿病であることを認識しています。

これらを調整した後、研究者は、運動を行いながらの通勤が場合によっては、健康上の更なるメリットがあることを発見しました。

徒歩で出勤した女性の場合、翌年には心臓発作が1.7%減少しました。

自転車で仕事へ行った男性は、翌年には心臓発作が1.7%減少しました。

リーズ大学が率いるこの研究は、欧州予防心臓病学会で本日(2019年12月18日)、発表されました。

共著者である、イギリスのトライアスロン選手で、2度のオリンピックチャンピオンとなったアリスター・ブラウンリー氏は、次のように述べています。

「リーズ大学での私たちの研究は、通勤手段として運動を行うことが心臓発作を減少させることに関連していることを示しています。定期的な運動による利点は数多くあり、私たちは誰もが活発でい続けるためのイニシアチブをサポートしています。」

政府は、運動不足や、気候変動、大気汚染、混雑緩和への取り組みに役立つ積極的な輸送手段としての可能性を認識しています。

それにもかかわらず、通勤手段のひとつとして運動を行う人の割合は低いままです。

この研究では、英国で雇用されている25歳〜74歳の4,300万人を含む2011年の英国国勢調査のデータが調査されました。そして、運動を通勤時に取り入れているのは11.4%であることがわかりました。

8.6%対2.8%で、ウォーキングはサイクリングよりも人気がありました。

 

筆頭著者であるリーズ大学循環器・代謝医学研究所の心臓専門医であるクリス・ゲール教授は、次のように述べています。

「通勤時に積極的に運動を取り入れることは、心臓発作の危険性を低下させると断言することはできませんが、この研究はそのような関係を示しています。」

「自転車や徒歩による通勤へ改善するための国および地方の政策立案者による大いなる努力は、将来、人々の健康の改善という形で報われる可能性が高いです。」

「通勤時に運動を取り入れることの効果は、喫煙、肥満、糖尿病、定期的な運動など、心臓血管の健康をより強く決定する要因と比較すると、かなり控えめではあります。しかし、この研究は、通勤時に運動を取り入れることが、全国民の健康と幸福を改善するものである可能性があるということを明らかにしています。」

「アクティブ通勤」は、イギリスの国勢調査では主要な交通手段を「自転車」または「徒歩」でとして通勤していると報告した人々と定義されています。

「アクティブ通勤」の割合は、イギリス全土の地方自治体間で大きく異なり、一部の自治体では41.6%であるのに対して、「アクティブな通勤」はわずか5%というところもあります。

2011年の国勢調査のデータには、「アクティブ通勤」は性差もあり、3.8%対1.7%で男性は女性よりも自転車で通勤する方が多く、11.7%対6.0%で女性は男性よりも徒歩で仕事へ向かう方が多いことがわかっています。

この研究の一部は、ブリティッシュハート財団によって資金が提供されています。

7月、交通選択委員会(Transport Select Committee)は「アクティブ通勤」に関するレポートを発行しました。

これは、政策立案者がウォーキングとサイクリングについてあまり注視しておらず、現在の目標は十分に意欲的なものではないと結論付けています。

政府の現在の目標は、2025年までに自転車利用者の数を2倍にすることです。

サイクリング・ウォーキング大臣であるクリス・ヒートン・ハリス議員は次のよ​​うに述べています。

「「アクティブ通勤」には、人々と環境の両方にとって明らかな利点があります。より多くの人にウォーキングやサイクリングを行ってもらうために、5年間で20億ポンドを投資しました。さらに、主要道路の自転車専用レーンを増やすために、3億5,000万ポンドのサイクリングインフラストラクチャファンドを提供しています。これにより、毎日の運動の一環として通勤時に数千人が安全に運動できるようになります。」

リーズ市議会は、人々がより定期的に歩いたり自転車を使わせるように努めている多くの地方自治体のうちの1つであり、今年8月にアリスター・ブラウンリー氏がリーズ市で最初のアクティブ通勤大使になりました。

彼は次のように述べています。

「人々ができる限り積極的に動き回るように奨励することは非常に重要だと思います。それが健康面、心理面、そして環境面のサポートに役立ちます。」

「サイクリングやウォーキングをするためのインフラを大幅に改善し、人々が通勤ルートに自信を持って自家用車に頼ことを止められるようにするように整える必要があります。」

ブリティッシュハート財団のアソシエイトメディカルディレクターであるメチン・アビキラン教授は次のように述べています。

「多忙で座りがちな生活を考えると、運動時間を見つけるのは難しいかもしれません。しかし、運動を行うのに、高価なトレーニングジムのメンバーになったり、ルームランナーに時間を費やす要はありません。

「アクセルペダルを自転車のペダルに変えるという通勤手段の改善は、毎日、心臓を活発に動かすのに最適な方法なのです。それが選択肢ではない場合は、通りを何本か隔てた駐車場に車するか、早めにバスを降りて 歩くことでより長くより健康的な生活への道が開きます。」

 

【以下のリンクより引用】

Walking and cycling to work linked with fewer heart attacks

Medical Xpress