中年女性は太る運命なのか？
体重の増加は中年の女性にはよくある悩みですが、中年の米国女性の3 分の2 以上が理想体重のしきい値を超えています。
加齢に伴う代謝の変化により男女ともに体重の増加が進みますが、女性は更年期という更なる課題に直面します。 10 月12日 ～15 日にアトランタで開催される北米更年期協会 (NAMS) 年次総会でのプレゼンテーションでは、年齢と更年期の影響、および体重管理の戦略について議論が行われます。
筋肉量が減少し、褐色脂肪組織の活動が低下するため、人体の代謝率は年齢とともに低下します。
睡眠障害や気分障害には、おそらく更年期への移行に関連している可能性があり、健康的なライフスタイルをおくることを更に妨げ、さらに体重増加を促進する可能性があります。
閉経後に卵巣ホルモンがなくなることで体質が変わり、除脂肪体重の減少と、内臓脂肪量の増加がおこります。さらに、閉経に関連した腸内微生物叢の変化は、中年での体重増加を促進する可能性があります。
2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、冠動脈疾患などの心血管代謝疾患のリスクを高める一方で、このように体重が増えることでのぼせが悪化する可能性があります。
肥満は、乳がんや子宮内膜がんなど、女性のがんのリスクも高めます。
脂肪を燃焼すると主張する流行のダイエットや市販のサプリメントは増えているにもかかわらず、減量とその維持のための最も重要な介入は依然としてカロリー制限です。
運動は、最初の減量に対する食事介入ほど効果的ではありませんが、最初の食事による減量後の体重維持に重要な役割を果たし、他にも複数の健康上の利点があります。
ダイエット薬は利用できますが、費用、他の薬との相互作用、有害事象、および長期的な毒性の可能性に関する懸念があります。
肥満手術は、極端な場合には非常に効果的な選択かもしれませんが、長期的に結果を維持するには、最終的に継続的な行動の改善が必要です。
中年の女性の体重管理ではホルモン療法を使用すべきではありませんが、更年期のつらい症状の管理に使用した場合では、内臓脂肪を下半身の脂肪蓄積に再分配することで体組成を改善できます。
メイヨー クリニック女性健康センターの エクタ・カプール博士は、NAMS 年次総会で中年の体重増加について議論し、中年の女性では体重が増える理由と、どのように対策ができるのかについて最新の見解について述べています。
「より健康的な食事と定期的な運動への積極的な取り組みがなければ、中年の女性での体重の増加は避けられません。女性たちはこの知識と、体重増加を予防、および管理するための実際的なヒントをよく理解して閉経期を迎えることが不可欠です。」
とカプール博士は述べています。
「間違いなく、女性は年齢を重ね、更年期を経るにつれて体重増加という困難な事態に直面しますが、だからといって、この問題に対処するために役立つ方法がないわけではありません。このプレゼンテーションは、ヘルスケアの専門家が知っているいくつかの貴重な洞察を提供することを約束します。」
と、NAMS の医療ディレクターである フォービオン博士は述べています。
【以下のリンクより引用】
Are midlife women doomed to gain weight?
Medical Xpress