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JapanRx / 不安神経症薬と抗うつ薬は術後せん妄を引き起こすことが判明

不安神経症薬と抗うつ薬は術後せん妄を引き起こすことが判明

オーストラリアの新しい研究によると、不安神経症や不眠症の治療に使用される薬剤、ニトラゼパムや抗うつ薬を服用している高齢者は、股関節や膝を手術した後、せん妄を患う可能性が2倍になります。

この発見により、南オーストラリア大学(Uni SA)の研究者は、高齢の患者に対して、手術前にこれらの投薬を一時的に中止するか、より安全な代替薬に変更するよう呼びかけました。

国際ジャーナルDrug Safetyに掲載された研究では、UniSAの科学者は、過去20年間に、膝または股関節の手術を受けた65歳以上の10,456人の患者のデータを確認しました。

それらの4分の1に当たる、2,614人が手術後にせん妄を経験しました。

ニトラゼパムと抗うつ薬を除き、不安、発作、不眠症のために一般的に処方されている他の5つの薬剤、セルトラリン、ミルタザピン、ベンラファキシン、シタロプラム、およびフルボキサミンは、程度は異なるものの、せん妄に関連していました。

主任研究員のギザット・カッシー博士は、痛みを和らげるオピオイドとせん妄の間に関連性はなかったと述べています。

「私たちの調査結果は、手術後にせん妄を引き起こすことに関しては、さまざまなクラスの薬剤が他の薬剤よりも高リスクであることを示しています。患者が高齢になるほど、そのリスクは高くなります。」

と彼は言います。

喫煙、アルコールの使用、複数の健康状態、5つ以上の薬剤多剤併用(5つ以上の薬を服用)、向精神薬、認知障害も人々を危険にさらします。

「これらの要因の多くは変更できませんが、私たちは薬剤に関しては調整することができます。」

と カッシー博士は言います。

せん妄は、股関節手術を受けている高齢患者の最大55%に影響を及ぼし、死亡、長期入院、認知機能低下のリスクの増加と関連しています。

以前の研究では、股関節手術後にせん妄を発症した高齢者は、発症していない患者と比較して、1年以内に10%ほど死亡率が高いことが示されています。

Uni SAの研究は、特定の薬剤と手術後の認知機能への影響との関連を調査した最初の研究です。

この研究は、範囲が広く、高齢患者のせん妄の素因となるさまざまな要因を考慮しています。

研究者たちは、エビデンスに基づく推奨事項を臨床診療に導入し、薬剤の種類ごとのせん妄リスクを判断できるようにしたいと考えています。

「選択的に手術を受ける人々においては、特定の薬剤を事前に漸減することが実用的であるはずです。

突然離脱すると更に悪い結果をもたらす可能性があるため、手術のかなり前から、これらのリスクを提唱されている薬剤から離脱することが重要です。」

とカッシー博士は述べています。



【以下のリンクより引用】

Anxiety drugs and antidepressants trigger post-surgery delirium, study finds

Sciencedaily

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