電話: (050) 5534-5772

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / ビタミンB12欠乏症の蔓延

ビタミンB12欠乏症の蔓延

アデレード大学の研究者らは、希釈したヒトの血液中のビタミンB12を検出できる初めての光学センサーを開発したと言います。
これは、携帯できる手頃な価格のビタミンB12欠乏症検査への第一歩となるでしょう。

ビタミンB12欠乏症は、認知症とアルツハイマー病のリスク増加と関連しています。
この装置により、医師が高リスク患者のビタミンB12値を測定し、早期に治療を開始することが可能になります。

研究者らは、まだ概念実証段階にあるこのセンサーが、現在の時間と費用がかかる検査方法の制限の克服に役立つ可能性があると述べています。
このセンサーは、標的分子(この場合ビタミンB12)の光学フィンガープリントを作成する、ラマン分光学と呼ばれる光学測定技術を使用します。

アデレード大学の研究員であるゲオルギオス・チミニス博士は、次のように述べています。
「ビタミンB12欠乏症は認知症やアルツハイマー病の修正可能な危険因子である可能性が示されており、これは認知機能の低下とも関連しています。高齢者は特に、加齢で食事からのビタミンB12吸収が衰えることで、ビタミンB12欠乏症リスクを抱えやすくなります。」

「私たちのセンサーは、健康な高齢者のビタミンB12を測定しモニタリングするポイント・オブ・ケア(患者のすぐ近くで行う診断や検査)に向けた最初の一歩です。これにより、医師がビタミンB12値をモニターし、欠乏が見られ次第直ぐに治療に取り掛かることが可能になります。」

「現在のところ、このセンサーは一般的な診療環境でのビタミンB 12欠乏症診断には役立ちませんでした。しかし、光学的分光法に基づいた素早い技術を用いてヒトの血清内のビタミンB12を検出できることが示されたのは、これが初めてのことです。私たちは、これは目標達成における大きな一歩であると考えています。」

「私たちの測定方法は、糖尿病の皮膚プリックテストのように、持ち運びができ、費用対効果が高く、すぐに結果が出るシステムの現実的な基盤を提供するものです。」

「現在、時間とコストの制限により、定期的かつ頻繁なビタミンB12測定は行われていません。こうした機器を所持することで検査が日常的になり、認知症やアルツハイマー病に大きな影響を与える可能性があります。」

出典:2016年10月19日更新 Health Spectator UK 『Just how prevalent are vitamin B12 deficiencies anyway?』(2019年5月23日に利用)
https://health.spectator.co.uk/just-prevalent-vitamin-b12-deficiencies-anyway/