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パンデミックで摂食障害の新症例が大きく増加

20211213日(ヘルスディニュース)-新しい研究によると、子供や十代の若者のパンデミックの別の影響として、摂食障害とそれによる入院が2020年に急増しました。

 

カナダ全土の6つの病院の研究では、新たに摂食障害と診断された人がCOVID-19パンデミックの最初の波の間にほぼ2倍になっていることがわかりました。

そして、これらの患者の入院率は、パンデミック前の年と比較して、ほぼ3倍高いことがわかりました。

 

この調査結果は、米国とオーストラリアからの3つの既存の小規模な研究に追加されるものです。

これらの研究はすべて、パンデミックの際に摂食障害による入院が増加していることを発見しています。

しかし、この研究は、摂食障害と新たに診断を受けた子供にのみ焦点を当てていると、モントリオール小児病院の摂食障害プログラムを指揮する主任研究員のホリー・アゴスティーノ博士は述べました。

 

彼女によると、これらの若者は、パンデミックの前にも体型の変化に対する懸念や、不安、またはその他のメンタルヘルスの懸念に苦しんでいた可能性があります。

 

「その多くは、子供たちの日常生活が奪われたという事実に関係していると思います。」

とアゴスティーノ博士は述べました。

 

食事、運動、睡眠パターンや友人とのつながりなど、すべてが混乱してしまい、そういった変化に弱い子供や10代の若者が食欲不振を示している可能性があります。

また、うつ病や不安は摂食障害と「重複」することが多いため、これらの精神的健康状態が悪化すると、一部の子供たちの食欲不振にもつながる可能性があるとアゴスティーノ博士は述べています。

 

ニューヨーク市に本拠を置く全国摂食障害協会( National Eating Disorders Association)によると、通常は、摂食障害に苦しむのは若い女性の約0.4%、そして若い男性の0.1%です。

摂食障害は、厳しいカロリーと食事の制限、体重増加に対する強い恐怖によって特徴づけられます。

 

127日にJAMA Network Openでオンラインで公開されたこの新しい調査結果は、カナダの5つの州にある6つの小児病院のデータに基づいています。

 

アゴスティーノ博士のチームは、20203月(パンデミックの制限が適用されたとき)から202011月までの918歳の食欲不振の新しい診断を調べました。彼らは、2015年に遡るパンデミック前の年とそれらの数値を比較しました。

 

パンデミックの間、病院では月に平均して約41件の食欲不振の新規症例が見つかりました。これはパンデミック前の約25件からの増加です。

そして、新たに診断された子供たちのより多くが入院しました。

2020年には月に20件の入院がありましたが、それと比較してその前年は約8件でした。

 

ナタリー・プロハスカ博士は、アナーバーにあるミシガン大学ヘルスC.S.モットチルドレンズホスピタルの包括的摂食障害プログラム(The Comprehensive Eating Disorders Program )に参加しています。

 

今年初めの研究で、彼女と彼女の同僚は、パンデミックの最初の12か月間に、彼らの病院では、摂食障害による入院が急増したと報告しました。

摂食障害の入院は、2017年から2019年にかけてと比べて2倍以上になりました。

 

プロハスカ博士は、この新しい調査結果は、国を超えて、「青年がメンタルヘルスの問題に苦しんでいる」という事実を強調していると述べました。

 

彼女は、子供の通常の日常生活の大きな混乱が摂食障害の増加にかかわっている可能性があることに同意しました。

 

すでに体型を気にしてダイエットにいそしんでいた人々は突然「真空状態に陥った」とプロハスカ博士は述べ、それが状況を悪化させた可能性があります。

 

さらに、彼女は、子供からも大人からも同じように、パンデミックによる体重増加についての悩みを聞いたと述べました。

 

「 『COVID 15』への言及さえありました。」

とプロハスカ博士は述べました。

 

これまでの研究では、2020年の摂食障害の傾向について調べられています。

子供たちが学校生活に戻った現在の状況下では明らかではありません。

 

しかし、アゴスティーノ博士とプロハスカ博士はどちらも、彼らの摂食障害プログラムはパンデミック前の時期から継続して忙しいままだと述べました。

 

「待機リストでの待ち時間は屋根を通り抜けるほど長期です。」

とアゴスティーノ博士は述べました。

 

このプログラムでは、パンデミックの初期に摂食障害が診断された子供たちと、新規症例の継続的な流れが確認されています。

 

「摂食障害は時間をかけてそうなります。」

ととプロハスカ博士は述べました。

そして、治療を始めた子供たちの中にはパンデミックが彼らにとって「引き金」であったと言う子供たちもいます。

 

 

アゴスティーノ博士は同様に指摘し、摂食障害は「いきなり0から100へは行きません。」

と述べました。

そして、それはまた、子供が食べ物の選択や運動に固執したり体重に気をとられているといった警告的な兆候に親が早期に気付く時間的な余裕があると彼女は述べました。

 

アゴスティーノ博士によると、親はこれらの問題について子供たちと話し合うことができます。

たとえば、運動ルーチンを飛ばしても問題ないことを子供たちに伝えて安心させ、懸念事項があれば小児科医に相談するのです。

 

彼女は、小児科医も子供たちの摂食障害に気を配り、子供や十代の若者が急速に体重を減らしているようであれば、検査を行うべきだと述べました。

 

 

【以下のリンクより引用】

Pandemic Brought Big Rise in New Cases of Anorexia

Healthday

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