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ニーブレースは変形性関節症緩和に役立つか?

変形性膝関節炎の治癒方法は存在しません。
しかし、対策の組み合わせにより、痛みの緩和や活動の維持に役立つことがあります。

治療の基礎は運動や身体活動ですが、鎮痛薬やステロイド注射が使われることもあります。
また、ニーブレースや靴のインソールを使ったり、よりサポート力の高いクスを履く方法もあります。

「ニーブレースは痛みの抑制に効果があることがあります。」」と、理学療法士のダウン・ローリング氏は言います。
「症状がある場所や重症度に合ったブレースを選びましょう。」

変形性関節炎は、軟骨(骨や関節の先端を覆うクッション材)が崩壊することで起こります。
これは、痛みや強張りの症状を伴います。

膝関節において、関節炎は骨が接触する3点のいずれかで起こることがあります。

  • ひざ小僧の下
  • 脚の裏側にある太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)の間
  • 膝の表側にある大腿骨と脛骨の間


<ニーブレースの種類>
スリーブブレース:
軽度の痛みや強張りがあることで活動が制限されている人は、スリーブタイプのブレースを使用してみましょう。
圧力がかかることで、腫れを軽減し、関節を温めることができます。
これによりこわばりが軽減することがあります。

このタイプのブレースは、膝のサポートにも役立ちます。
「膝が不安定でぐらつく人は、圧力型のブレースが役立つことがあります。」と、ローリング氏は言います。
サイドにプラスチックの支えや蝶番が付いているものは、サポート力がわずかに高まります。
彼女は、ひざ小僧部分が開いたブレースを勧めています。

スリーブブレースは保険適用ではありませんが、比較的安価で、価格は10~100米ドルの範囲です。


網ブレース:
より進化したブレースとして、スリーブ前部にシリコンの網が付いたものがあります。
膝を曲げたり伸ばす度、網が特定の部位を締め付けます。
これにより、膝にサポートが加わります。

通常のスリーブブレースは全体に圧力をかけます。
「網のついたブレースは、ひざ小僧の動きをガイドする作用もあります。」と、ローリング氏は言います。

この種のブレースは、ひざ小僧部分の変形性関節炎を患う人に最も効果的である可能性があります。
網ブレースは、約100米ドルで購入できます。


アンローダーブレース:
大腿骨と脛骨の間に関節炎がある場合、アンローダーブレースという装置が役立つかもしれません。
特に、片側の関節炎がもう片方よりも重度の場合に適しています。
このブレースにはメタルバンドが付いており、1本が太ももの周り、もう1本がふくらはぎの周りに伸び、蝶番の付いたバーで接続されています。
これにより、片方のひざともう一方のひざの型枠の圧力を調節(弱めること)できるようになります。

「もしひざの内側が痛む場合、このブレースを使えばひざの外側の力を強めるよう調節することで、内側の負荷を弱めることができます。」と、ローリング氏は説明します。

関節の内側および外側の関節炎症状が同様の場合は、効果が弱まります。

アンローダーブレースは高価(500~1000米ドル)ですが、保険が適用します。
医師の処方箋と、医療的な必要性を示す書類が必要になります。


靴や中敷き:
あらゆる足の問題(高すぎる土踏まずや扁平足)や、特定の歩き方だけでも、体のアラインメントに影響することがあります。
これにより、ひざ関節の圧力が強まることがあります。
靴や中敷き(装具とも呼ばれる)を改善することで、症状が緩和する場合があります。

症状は人それぞれ異なるため、全ての人にお勧めできる靴や中敷きはありません。
ローリング氏は、理学療法士や足の力学の専門家に相談することを推奨しています。
歩き方を見てもらい、自分にあった靴や中敷きの選択についてアドバイスをもらいましょう。
「私は、サポート箇所が多いランニングシューズの検討を勧めています。」と、彼女は話します。

「装具を使う目的は、足の動きを最適化し、ひざに必要以上の負荷をかけないことです。」と、ローリング氏は言います。
靴の中敷きやヒールウェッジには様々な種類があり、ドラッグストアやインターネットで購入できます。また、カスタムメイドしたり、費用節約のためにセミカスタムすることもできます。靴と同様に、自分にあった中敷きやウェッジが必要です。」

「足の外側を使って歩く人は、土踏まずのサポートがあまりない中敷きでも、クッションが加わることで効果がある場合があります。」と、ローリング氏は言います。
「しかし、足が内側に曲がりすぎている人は、土踏まずのサポートが必要かもしれません。」

片側が分厚くなっているヒールウェッジを使うことで、アンローダーブレースに似た効果を得ることができます。
ひざの片側から反対側へ、圧力を移動させるのです。

「最終的には、自分に合ったものを見つけることができるでしょう。」と、ローリング氏は述べています。

出典: 2019年12月3更新 Health essentials『Could a Knee Brace Help Ease Your Osteoarthritis Pain?』(2019年12月3日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/could-a-knee-brace-help-ease-your-osteoarthritis-pain/