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テキストメッセージによるメンタルヘルス試験ではAIが人間と同等に

ワシントン大学医学部(UW Medicine) の研究者は、重度の精神疾患である人々からのテキスト メッセージに含まれる危険信号を識別する際に、アルゴリズムが訓練を受けた人間の評価者と同じくらい優れていることを発見しました。

これにより、精神医学の訓練とケア不足に役立つ有望な研究分野が開かれます。

この研究結果は、9 月下旬にPsychiatric Services 誌に掲載されました。

テキスト メッセージは、昨今、ますますメンタルヘルスケアでの評価の一部になっていますが、これらの遠隔での精神医学の介入には、セラピストが患者との対面での会話をナビゲートするために使用する感情的な基準点が欠けている可能性があります。

精神医学および行動科学部門に拠点を置く研究チームは、訓練を受けていない、もしくは多忙で疲れのある臨床医が見逃す可能性がある「認知の歪み」を反映したテキストメッセージを検出および識別するのに役立つような『自然言語プロセス』を初めて使用しました。

この研究は、最終的にはより多くの患者のケア方法を見つけるのに役立つ可能性があります。

「私達が直接人と会うとき、すべてにおいて異なる文脈があります。」

と論文の筆頭著者であり、ワシントン大学医学部の代理助教授である ジャスティン・タウシャー博士は、述べています。

「視覚的な手がかり、聴覚的な手がかりなどテキストメッセージでは出てこないものがあります。これらは、私たちが頼りになるように訓練されたことです。ここでの希望はこのテクノロジーが、臨床医が臨床上の決定を行う際に頼る情報を拡張するための追加のツールを提供できることです。」

この研究では、重度の精神疾患を患い、入院歴のある 39 人の人々とその精神医療提供者の間で交わされた、何千もの独自のプロンプトなしのテキストメッセージを調査しました。

人間による評価では、患者ケアの設定で通常行われるように、いくつかの認知の歪みについてテキストを評価しました。

評価者は、患者が過度に一般化したり、大惨事にしたり、結論に飛びついたりしていることを示唆する微妙な言葉、またはあからさまな言葉を探します。

これらはすべて、問題の手がかりになる可能性があります。

研究者はまた、コンピューターをプログラムしてテキストの採点と同じタスクを行い、研究対象のほとんどのカテゴリで人間とAI が同様に採点することを発見しました。

「臨床上の意思決定をサポートするシステムを利用できることは、訓練を受けられなかったり、助言を受けられなかったり、過労で疲労していたり、疲れ切っていたり、全ての案件をさばくことに苦労してる現場の人々には非常に関連性があり、影響を与える可能性があると思います。」

と、臨床現場で10年を過ごした後、この研究を始めたタウシャー博士は述べました。

臨床医の支援となることが当面の利点ですが、研究者は、また、ウェアラブルフィットネスバンドや電話によるモニタリングシステムと並行して機能する将来のアプリケーションも検討しています。

ワシントン大学 Behavioral Research in Technology and Engineering Center の所長であり、論文の共著者であるドロール・ベン‐ゼーヴ 氏は、この技術は最終的にリアルタイムでのフィードバックとなり迫り来る問題をセラピストに知らせることができると述べています。

「血中酸素濃度や心拍数などの情報を得るのと同様に、患者が結論を急ぎ、壊滅的な事態になっていることを示すメモを受け取る可能性もあります。思考パターンに意識を向けることは、私たちが将来思い描いていることです。

人々は、自分自身についての洞察を得るために、テクノロジーを使用してこれらのフィードバックループを実現するでしょう。」



【以下のリンクより引用】

AI equal to humans in text-message mental health trial

Medical Xpress

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