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シンガポールでは蚊が多く発生し記録的なデング熱の発生と闘っている

シンガポール(ロイター)- シンガポールの公営住宅ビルの高層階のバルコニーから、環境当局は熱帯病であるデング熱の記録的な発生と戦うために考案した蚊を放流するための発射筒を作動させています。

ボタンを押して扇風機を回すと、ハッチが開き、実験室で飼育された、交尾はできるが繁殖はできない150匹のオスの蚊が飛散され、メスの仲間を探し求めます。

まれに致命的となる可能性のあるデング熱ウイルスは、それに感染した蚊によって運ばれ、人に感染します。

しかし、シンガポールで特別に飼育された蚊は、卵が孵化するのを防ぐバクテリアを運び、それが「野生の蚊と競争し、蚊の個体数を徐々に減少させていくことに繋がる」

とン・リー・チン氏は述べました。

この公式なプロジェクトの名称『ボルバキアプロジェクトthe Wolbachia project』は、そのバクテリアにちなんで名付けられました。

蚊の数が多い一部の地域では、この手法を使用して最大90%の減少が見られたと彼女は付け加えました。

人口570万人の小さな東南アジアの島国であるシンガポールでは、今年26,000件を超えるデング熱の症例を記録しており、2013年での年間最多症例記録の合計約22,000件を残り4ヵ月を残して既に上回っています。

今年は20人がこの病気で死亡しましたが、この病気では激しい出血が起こり、内出血やショックが引き起こされる可能性があります。

これと比較すると、この都市国家で新型コロナウイルスの56,000件以上の感染症例のうち死亡は27人だけです。

病気の新しい株と、季節外れの天候、そして、コロナウイルスによるロックダウンによる建設現場や他の蚊の繁殖地が野ざらしになってしまったことなどがデング熱の発生の背後にある要因とみなされています。

これは、殺虫剤の散布や植木鉢に水たまりを作らないなどの蚊の発生を抑制するための抗蚊規制など、従来の取り組みによる責任から、ボルバキアプロジェクトのような新しい技術の導入に至りました。

政府の研究所では、科学者はバクテリアを運ぶ蚊をパレットの列で繁殖させ、雄の蛹を分離してデング熱のクラスターとなっている地域で放飼します。

ボルバキアを持つ蚊はデング熱などの病気を伝染させる可能性はなく、人間を刺すのはメスの蚊だけです。

 

オスのボルバキア蚊がバクテリアを持たないメスと交尾すると、結果として生じる卵は孵化しません。

オーストラリアではこの戦略は成功していますが、一部の専門家は、シンガポールなどの密集した都市部ではそれには限界があるかもしれないと述べています。

シンガポールの国立大学病院の上級コンサルタントである、ポール・タンビア氏は、次のように述べています。

「これらの蚊が島中に氾濫させなければならないので、住民にとっては迷惑です。」

「彼らは蚊を捕まえて、それがオスかメスかを調べてみるつもりはありません。そこから離れて蚊を一掃するつもりであり、それはいわゆる目的を無効にするものです。」

 

【以下のリンクより引用】

Singapore battles record dengue outbreak with more mosquitoes

Reuters