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アルツハイマー病と自閉症:研究者が両疾患で重複する遺伝子変異を特定

アルツハイマー病の複雑さを理解する探究を続けていく中で、研究者らは、神経変性疾患においても同様の役割を果たす可能性のある、自閉症に関連した遺伝子変異を特定しました。

テルアビブ大学が行ったこの研究では、高齢者の脳内で、自閉症や知能障害に関連する変異と重複する数千もの遺伝子変異を特定しました。
彼らはまた、これらの変異の多くは細胞の整理を助けるタンパク質ネットワークである、細胞骨格/伝達システム内で発生していることを見出しました。

「私たちは、アルツハイマー病の遺伝子変異と、自閉症や知的障害、細胞骨格/伝達システムの健康に関連するメカニズム影響する遺伝子に大きな重複があることを発見し、驚きました。」と、研究の筆頭著者であるイレーナ・ゴゼス氏はニュースリリースで述べました。
「重要なことに、この細胞骨格/伝達システムには、アルツハイマー病に影響する主要なタンパク質の一つであり、毒性の神経原線維変化を形成するタウタンパク質が含まれていたのです。」

20年前、ゴゼス氏の実験チームはADNPとして知られるタンパク質を発見しました。
ADNPは主に知的障害や自閉症スペクトラム障害を含む神経発達障害であるADNP症候群との関連で知られています。
しかしこの研究チームは、ADNPはアルツハイマー病患者の脳内でも変異することを特定しました。

ゴゼス氏はそれを基に、最新の研究で人々のアルツハイマー病の認識方法に「パラダイムシフト」を起こすことを目指しました。
この研究では、体細胞モザイク変異として知られる遺伝ではない遺伝子変異が、どのように脳の病変や疾患を引き起こすのかに焦点を当てました。

研究者らは、この研究が将来の新しい治療方につながることを願っています。

「私たちは細胞培養において、薬物候補NAPであるADNP由来の断片が、変異したADNP毒性を抑制し、多雨タンパク質の健康機能を強化することを見出しました。」と、ゴゼス氏は述べました。
「この発見に基づいて、新しい診断法や治療モデルが開発されることを祈っています。」

アルツハイマー病や認知症において、遺伝学は広範な研究分野であり続けています。
近年研究者は、APOE3chとして知られる遺伝子変異が、女性のアルツハイマー病発症リスクを30年遅らせることを発見しました。

出典: 2019年11月26更新 being patient『Alzheimer’s and Autism: Researchers Pinpoint Genetic Mutations Overlapping in Both Diseases』(2019年11月27日に利用)
https://www.beingpatient.com/alzheimers-and-autism/