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JapanRx / きのこは本当に認知症を改善するか

きのこは本当に認知症を改善するか

昨日のデイリー・エクスプレスの一面で「認知症に対抗するためにきのこを食べましょう」という記事が報じられました。
これによりきのこの売り上げが急上昇したのでしょうか?
エクスプレスの記事は評判がいまいちであることを考えると、やはりこれは誤った情報なのでしょうか。

この報道が意味するところは、スーパーマーケットに売られるきのこが認知症に効果があるということなのでしょうか?
そうではありません。
ニュースサイトThe Sunで明らかにされているように、一般的なボタンマッシュルームやポルトベロマッシュルームにそのような作用はありません。

この報道の情報源は研究ではなく、査読済みの医療食ジャーナル(Journal of Medicinal Food)に掲載された記事でした。

この記事の著者らは、11種類のきのこが持つ炎症抑制や神経成長因子(NGF)の促進、その他メカニズムにより、認知機能の改善や神経保護作用があると主張しています。

これらの効果のいくつかは、人体試験で明らかにされています。

1つの例外としては中国で一般的に食され、ライオンのたてがみに似たきのことして知られるヤマブシタケがあります。
小規模のランダム化比較試験では、ヤマブシタケの錠剤の使用により50~80歳の日本人の男女の軽度の認知障害が改善しました。

もう1つのきのこ、サナギタケは、実験ラットの記憶力を改善し、このラットは水迷路をより効率的に進めるようになったことがわかりました。

この研究の共同著者であるVikineswary Sabaratna氏mは、次のように述べています:
「キノコを定期的に摂取することで、加齢に伴う神経変性の発症を減少、または遅らせる可能性があります。」

「動物やヒトにおけるさらなる臨床試験が予定されており、これにより神経変性疾患の影響を予防または軽減する機能性食品や新規治療薬の開発につながる可能性があります。」

出典:2017年1月27日更新 Health Spectator UK『Can mushrooms really help against dementia?』(2019年5月8日に利用)
https://health.spectator.co.uk/can-mushrooms-really-help-dementia/