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JapanRx / HIV感染者のCOVID-19時下での回復力について

HIV感染者のCOVID-19時下での回復力について

  • 低所得層の有色人種の人々が受けるCOVID-19のパンデミックの影響は均衡が取れていないようです。
  • HIVと共に生活をしている人にとってパンデミックを生きるということは全く初めての経験ではありません。
  • 新しい研究では、現在のパンデミックの初期の数か月における黒人と、ラテン系国民で長い期間にHIVとともに生きている人々での戦略を調査しています。

 

現在、COVID-19パンデミックが有色人種に不釣り合いに影響を及ぼしていることが十分に報告されています。

最近の研究では、低所得世帯出身のCOVID-19パンデミックの初期段階におけるHIVの黒人およびラテン系国民の長期生存者が経験していることを説明しています。

主執筆者と上級著者は、ニューヨーク大学シルバースクールオブソーシャルワーク(The New York University Silver School of Social Work, NYU Silver)を拠点としています。

彼らの目標は、サービスが十分に行き届いていないグループでの医療サービスの差を特定し、生命を脅かす感染症とともに生きる能力、および集団での対処のメカニズムについて学ぶことでした。

長期でHIVと共に過ごしている人は、パンデミックに対処するための体の機能が備わっていることを、この研究の筆頭著者であるマリア・グワズ博士は、次のように説明しています。

「私たちはこのリスクだけでなく、「先住民の対処戦略」の特定と危機の際の将来への備えを改善するために活用できるような“隙間”にも関心がありました。

私たちはこれらを、社会の中から出現する、COVID-19共存時代の健康と福祉を管理する効果的な方法として定義していますが、必ずしも研究者や専門家が考え出した戦略ではありません。」

グワズ博士は、NYUシルバーの教授兼副学部長を勤め、また、薬物使用センターの学際的研究本部長、そして、ニューヨーク大学グローバル公衆衛生学部HIV研究センターの副所長を務めています。

この調査は、彼女の研究チームである『Intervention Innovations Team Lab』が実施しました。

これは、AIDS and Behavior誌に掲載されています。

 

HIVCOVID-19

研究者らは、2020年4月16日から8月7日までの間に、96人の黒人およびラテン系国民のHIVと共存する人々での構造化評価を実施しました。

すべての参加者はニューヨーク市に拠点を置く人々でした。

参加者は平均で17年間HIVと共に生きていました。

さらに、グワズ博士と彼女の同僚は、これらの個人のうち26人へ詳細なインタビューを実施しました。

 

2種類の生き残り戦略

評価の結果、調査の参加者は医療システムに関する十分な経験を示唆する行動を示したことが明らかになりました。

研究の対象となった個人は、公衆衛生当局によって推奨されているような、『ソーシャルディスタンス』などの行動を早期に始めていました。

研究の参加者はまた、情報源の選択において洗練されていることが示され、通常、連邦の専門家によって発行された資料よりも地元の医療当局からの情報を好んで採用していました。

参加者は、HIVと共に生きてきた間に、地元の情報筋を利用しCOVID-19パンデミックの際でも生き残るために必要なものを手に入れる方法を知っていることが示されました。

この調査によると、参加者は食料などの資源急いで入手する方法を知っていましたが、そうすることで、感染のリスクが高いエリアに出向かねばなりませんでした。

 

利用可能な治療においての差を克服

この研究によると、「全体として、HIVの治療と抗レトロウイルス療法の使用への関与は深刻に中断はされなかったものの、封鎖と検疫によって課せられた制約のために、個人はしばしばHIV治療のための通院を取りやめざるを得ませんでした。

薬物使用治療の予約と12段階での会議も同様に影響を受けました。

調査によると、参加者は一般的には『オバマライン』として知られている、連邦のライフライン支援プログラムを通じて、携帯電話またはインターネットサービスのいずれかを利用していましたが、たいていの場合、両方は利用していませんでした。

 

一般的に、バーチャルサポートは、機器が不十分であったりまたは技術的なノウハウなど、少なくとも複数、不足していました。

これに対処するために、研究者たちは、将来、健康危機に直面した場合、より効果的な技術トレーニングとサポートを提供する連邦ライフライン支援プログラムの拡大を提唱しています。

COVID-19が有色人種のコミュニティには特に悪影響を及ぼしているため、多くの参加者は格差を構造的人種差別に直接結び付けていました。

研究は、それが単なる「貧困層での別のパンデミック」を防ぐことを期待し、その調査結果が米国が次の危機への備えに役立つ可能性があるとして、調査を終えています。

研究著者らは、『国家HIV / AIDS戦略』の成功をモデルとして引用しています。

 

 

【以下のリンクより引用】

Black and Latinx people with HIV: Resilience during COVID-19

Medical News Today