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JapanRx / HIV治療の画期的な発見

HIV治療の画期的な発見

サンフランシスコVAメディカルセンター(SFVAMC)の研究者が行った新しい研究では、HIV患者の免疫系の薬理学的強化が感染細胞を排除するのに役立ち、持続的なHIV治療を見つけるための重要なステップを提供することが分かった。

この研究は、抗レトロウイルス療法を受けている患者の潜伏性HIV貯留層の持続性に特化している。この研究のタイトルはウイルス再活性化後の潜在HIV貯留層において細胞を死滅させるためのRIG-I経路の刺激と題している。潜在的なHIV貯留層は、HIV感染の初期段階で確立され、積極的にウイルスを生成していないにもかかわらずHIVに感染している。

抗レトロウイルス療法は、血液中のHIVレベルを検出不可能なレベルまで低下させることができるが、HIVの潜在的な貯留層は生き残り続ける。
潜伏している感染細胞が再活性化されると、細胞は再びHIVを生成をし始める。このため、抗レトロウイルス療法ではHIV感染を治すことはできない。

この研究によれば、HIV潜伏はウイルス病原体を検出し、感染細胞の破壊を誘発する免疫反応を含む免疫系抑制に依存する。
研究は、レチノイン酸がHIV感染細胞を排除する自然免疫系を刺激することができることを示しており、特に、FDA認可のレチノイン酸誘導体であるアシトレチンは潜伏HIV貯留層でのHIV転写を増加させ、
先天性免疫系がHIV感染細胞を標的とし破壊することを可能にする。  

SFVAMCのリサーチ・アソシエイトでありカリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部のペイリン・リー医師は現在のHIV治療のモデルは、患者の症状を緩和し、生活の質を向上させるのに役立つが、治療法ではないと語った。
抗レトロウイルス薬を服用しているHIV患者は、残りの人生で服用しなければならず、しばしば有害な副作用がみられる。 ウイルスに対しての耐性を体が持つことが重要である。
抗レトロウィルス薬が自分たちの仕事に役立つだろうと、リー博士は語った。
我々は免疫系がウイルスを認識して死滅させることを望んでいる。免疫応答を高めることによって、HIVを生成する潜在的なHIV貯留層の細胞を殺すことができる。 リー博士は、この調査の結果がHIV治療の新しいアイデアにつながることを期待している。
そして、HIV治療薬の開発に向けて患者中心のアプローチであるHIV治療への単に症状を治療するだけでなく、絶対的な健康に向けて新たな扉を開くことができると考えている。

(記事元)
https://www.dddmag.com/news/2016/06/potential-breakthrough-observed-hiv-treatment