骨格の欠陥は子宮内で定着すると改善される可能性

アイルランドダブリンにあるトリニティカレッジダブリン（Trinity College Dublin）の研究者は、胎児の発達初期に子宮内での動きがないことに関連するいくつかの骨格の欠陥が、その動きが再開された場合、そういった動かない期間があった後でも改善される可能性があることを発見しました。

この発見があった研究は、人間のそれと同様に発達し、発達状況を簡単に確認することができるニワトリの胚を使用して行われました。この発見が人間にも当てはまるため、治療介入に重要な意味を持つ可能性があるという期待が高まっています。

この研究は、主要な国際誌である、『Disease Modelsand Mechanisms』に掲載されたばかりです。

子宮内の胎児の動きは健康な妊娠の正常な部分であり、この研究グループによる以前の研究は、機能的には堅牢でありながら順応性のある骨格を構築するために、胚の細胞と組織を導く重要な分子相互作用が、子宮内での動きによって刺激されることを示しました。

胚が動かない場合、重要な信号が失われたり、不適切な信号が誤って配信され、胎児の骨がもろくなったり関節が異常になる可能性があります。

このように、動きの減少または欠如は、乳児の関節異形成および一時的な脆性骨疾患を含む骨および関節の発達に関する問題につながる可能性があります。

現在の研究の背後で、研究者は、胚の動きが制限されているときに細胞および分子レベルで正確に何がうまくいかないかを以前に明らかにし、いつ、どの骨や関節が影響を受けるかを示しています。

この研究において、研究者たちは、発達の初期に定義された運動制限の期間の後、運動が再開した場合に何が起こるかを課題としました。

彼らは、関節と脊椎の形成が回復できるかどうかを具体的に取り上げました。

トリニティ自然科学部の動物学研究員であるレベッカ・ロルフ博士は、このジャーナル記事の主任著者です。

彼女は次のように述べました。

「通常の動きの再開を過活動の動きと比較したところ、四肢の関節は脊椎の欠陥よりも回復が良く、特定の四肢の関節の中で、股関節と膝の関節は試験を行った条件下では最もよく回復することがわかりました。

「また、活動亢進運動が関節の発達の大幅な改善につながることもわかりました。特に股関節では、子宮内の胎児の活動の低下に起因する臨床状態が、最初の問題が明らかになった後でも、物理的な動きや操作によって改善できることを示しています。」

トリニティ自然科学部の動物学教授で、掲載された記事の上級著者であるポーラ・マーフィー氏は、次のように付け加えました。

「この研究は本質的に、麻痺後の動きが関節の発達の特定の側面を部分的に回復できることを示しています。

これが、人間の胎児の不動の影響を改善するための治療アプローチに役立つことを願っています。」

「出生時に骨格が欠陥していることは、乳児が正常で健康的に育とうとする際に、克服するための重大なハードルとなる可能性があります。

これは新しい治療選択肢にすぐにはつながりませんが、潜在的にとなる治療の種類についての具体的な指標となります。」

【以下のリンクより引用】

Medical Xpress