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運動は心不全患者の記憶力を改善する

ローマ大学の研究によると、心不全患者の3分の2は認知問題を抱えているといいます。

6分間のテストでより多く歩いた、健康状態の優れた心不全患者や、若くより高度な教育を受けた人は、認知機能障害を発症する確率がはるかに低くなりました。
この結果は、より健康状態の良い患者は、脳機能も優れていることを示しています。

この研究の著者であるエルコール・ベロン教授は次のように述べています。
「心不全患者にできるアドバイスは、運動することです。身体活動が心不全患者の認知機能を改善するという直接的な証拠はまだ出ていませんが、これは患者の生活の質や寿命を改善することがわかっています。加えて、高齢者を対象とした研究では運動が認知機能の改善と関連していることが示されており、今後の研究ではこれが心不全患者にも同様に示されることを期待しています。」

心不全患者において特にダメージを受ける認知機能は、記憶力や処理速度(情報を理解し反応するのにかかる時間)、および実行機能(注意を払い、計画を立て、目標を設定し、決定を下し、業務を開始する能力)です。

この研究では、認知機能障害が心不全患者における一般的な障害であることが強調されており、患者の67%が少なくとも軽度な認知障害を抱えていました。

この研究では、6か国605人の心不全患者を対象にしたHF-Wii研究のデータを使用しました。
被験者の平均年齢は67歳であり、71%が男性でした。
認知機能の測定にはモントリオール認知評価テストが、運動能力の測定には6分間の歩行テストが使用されました。

ベロン教授は、次のように述べています。
「心不全患者は運動してはならないという誤解がありますが、これは明らかに間違っています。定期的に行うことができ、楽しむことができる活動を見つけましょう。ウォーキングや水泳など、さまざまな活動があります。こうした運動によって健康状態や記憶力が改善し、気分が向上するという十分な証拠が存在しています。」

出典:2019年5月6日更新 Health Spectator UK 『Exercise ‘improves memory in heart failure patients’』(2019年5月13日に利用)
https://health.spectator.co.uk/exercise-improves-memory-in-heart-failure-patients/