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進行性卵巣癌における維持療法としてのオラパリブの忍容性試験

新たに診断された進行性卵巣癌およびBRCA突然変異を有する女性に対する維持療法として、PARP阻害剤のオラパリブが投与された場合での、
第III相『SOLO1試験』の分析では新たな安全性シグナルは確認されませんでした。

投薬による吐き気、疲労、および貧血を含む他のいくつかの毒性は通常、治療過程の早い段階で起こります。
そして、それはより早期でのモニタリングが必要であることを示唆しています。

「プラチナ感受性の再発卵巣癌におけるPARP阻害薬オラパリブによる維持療法の忍容性プロファイルの特徴が明らかに」 という、
イタリアにあるミラノ・ビコッカ大学のニコレッタ・コロンボ(Nicoletta Colombo) 博士が率いる研究が、 2019年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会の
ポスター・プレゼンテーションで発表されました。

SOLO1試験は、新たに進行卵巣癌と診断された女性におけるこの薬剤の使用を評価した最初の試験です。
以前に、彼らは、オラパリブの維持療法がプラセボと比較して、実質的な無増悪生存期間を延ばす効果があることを示しました。

そして、新しい分析ではこの新しい条件設定においての安全性プロファイルを調査しました。
分析には、オラパリブでの治療を受けた260人の患者とプラセボ治療を受けた130人の患者が含まれ、追跡期間の中央値は約41ヶ月でした。
治療期間の中央値は、オラパリブで25ヶ月、プラセボで14ヶ月でした。

病気のあらゆるグレードで、最も一般的な薬物有害事象は吐き気(オラパリブ:77% 対 プラセボ: 38%)、疲労/無力症(63%対42%)、
嘔吐(40%対15%)、貧血(39%対10%)その他の症状でした。

グレード3の貧血は、オラパリブを投与されている患者の22%、プラセボを投与されている患者の2%で発生したにすぎませんでしたが、
ほとんどの有害事象のグレードはグレード1か2でした。

これらの最も一般的に報告されている有害事象を最初に発症するまでの期間の中央値は、参加者全員において3ヶ月以内でした。

最初の有害事象の期間の中央値も全員3ヶ月以内でした。貧血は、プラセボ群の1.64ヶ月に対しオラパリブ群では1.87ヶ月でした。
吐き気、疲労/無力症、貧血、血小板減少症、およびその他のいくつかの一般的な有害事象は、一般に支持療法、用量の中断、および、
または用量の減少で管理されました。

プラセボ群の2%と比較して、オラパリブ群の23%が少なくとも1回の輸血を必要としました。
オラパリブ群では試験中に3人の患者が急性骨髄性白血病(AML)を発症しました(1.2%)。

プラセボ群では、AMLまたは骨髄異形成症候群の症例はありませんでした。
これら3人の患者におけるAMLの発症までの時間は、オラパリブ中止後173日、49日、および52日でしたこの3症例はすべて致命的でした。
「新たに診断された卵巣癌患者におけるオラパリブの忍容性プロファイルは、再発疾患の設定で報告されたものと一致しており、
新たな安全性シグナルは確認されませんでした。」
と著者らは結論付けています。  

「貧血が主に早期に発生したことを考えると、治療の開始時に、より厳密な有害事象のモニタリングが必要です。」  

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.cancernetwork.com/news/trial-examines-tolerance-maintenance-olaparib-advanced-ovarian-ca...