血液バンクが家族性高コレステロールの発見に役立つ

2019年5月22日（HealthDay News） - 100万人以上のアメリカ人が自分のコレステロールを危険なほど高いレベルに押し上げる

遺伝子を持っていますが、多くの人はその事実を知りません。

この研究者は、いわゆる家族性高コレステロール血症のより多くの人々を、この潜在的に生命を脅かす問題に対しての治療を始めることができるような方法を提示しています。

新しい研究の主任研究員であるアミット・キャラ博士が推奨します。

彼はテキサス州ダラスにあるUTサザンメディカルセンターで予防循環器プログラムの責任者です。

「献血制度は、誰が遺伝的なコレステロールの問題を抱えているかを理解するための入り口になる可能性があります。」

とアミット・キャラ博士は述べました。

出生時から血管がコレステロールに浸されていると、通常より10年〜15年早く心臓病を発症する可能性があるとキャラ博士は述べました。

「しかし、朗報があります。それは完全に予防が可能だということです。もし早期に治療が行われれば普通の生活を送ることができます。」

「こういった人々は心臓発作や脳卒中を起こす可能性がかなり高いのです。」

ほとんどの人が加齢のためにコレステロールの増加が見られる一方で、遺伝性家族性高コレステロール血症の人は、

人生の早い段階でコレステロールが高くなると、キャラ博士は説明しました。

１デシリットル当たり200mg（mg/dL）未満の総コレステロール値が望ましいと考えられるています。

「この疾患の人々は、総コレステロール値は最高270まで上がる可能性があります。」

と博士は述べました。

家族性高コレステロール血症と診断されたるのはそういった人々のわずか10％と推定され、

残りの90%の人には心臓発作や脳卒中のリスクがあるままです。

さらに、彼らの親戚の人もそうである可能性が半分半分の確率であります。

この疾患がある患者を1人特定すると、それを持つ家族も10人以上になる可能性があるとキャラ博士は述べました。

しかし、最初に診察を行う医師は、心臓病の状態や家族歴を確認することは滅多にないと彼は指摘しました。

「心臓にかかわる疾患を持つ人がたくさんいるとなると、それは単なるコレステロールではなく、遺伝的コレステロール障害ともなります。」

と、キャラ博士は早い時期から臓病を患っている人が多く、そういった人々はコレステロールが非常に高いと言います。

この研究のため、キャラ博士と彼の研究グループは、ダラスの献血センターであるCarter BloodCareで献血した約120万人の記録をレビューしました。

3,500人近くが、家族性高コレステロール血症の疑いを示す程度のコレステロール値でした。

キャラ博士によると、この数字は一般的に高コレステロール血症と診断される人の割合と同じです。

人種による有意差は見られませんでしたが、これはアジア人の間で、わずかに多かったことが調査結果で示されました。

120万人のアメリカ人の中には家族性高コレステロール血症を持つ子供たちもいます。

そういった危険のある子供たちのために、2歳ころから検査を始めるべきだと研究者は言います。

一度そうと診断されると、食事や運動、そして幼児期のスタチンの服用などの治療が行われます。

総コレステロール値が200 mg / dLを超える人は、医師の診察を受け、家族歴を確認し、診断と治療を受けなければなりません。

献血者をターゲットにすることは、未診断となっている家族性高コレステロール血症を特定するための効果的な方法であり得ると、

キャラ博士は述べました。

毎年、約700万人のアメリカ人が献血を行っています。

米国血液バンク（the American Association of Blood Banks）によると、このうち32％が新しいドナーです。

キャラ博士のチームは、献血を通して特定された疾患のある人々の治療方法を開発し、それらを治療や家族のスクリーニングに結び付けることを望んでいます。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心筋症センター『Ahmanson-UCLA』の所長であるグレッグ・フォナロー博士は、

早期発見と治療が可能であり、この疾患を持つ人々の早期の心臓発作や死亡リスクを大幅に減らすことができると述べました。

残念なことに、家族性高コレステロール血症のほとんどの症例は診断されておらず、治療不足のままであると彼は言います。

「このような献血者のスクリーニングプログラムを示唆するこれらの所見は、

家族性高コレステロール血症患者を特定するための新たな方法として役立つ可能性があります。」

「この方法の全国的な展開を考慮すべきでしょう。」

この報告書は5月22日付けでJAMA Cardiologyのオンライン版に掲載されました。

【以下のウェブサイトより引用】