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神経障害が夜に悪化する理由

末梢神経障害とは、脳と脊髄の外側の神経または神経群が損傷、もしくは機能不全を起こす障害です。
手根管症候群のように単一の神経の損傷、もしくは抹消神経障害のように神経群の欠損が原因で起こることがあります。

「全体的に、神経障害は、関わってくる神経の種類によって痛みを引き起こす可能性があることが知られています。」と、神経科医のベンジャミン・クレイター医師は述べています。
「夜に症状が悪化する際、しびれや刺すような痛み、熱傷感などの不快感が起こると言われます。」

クレイター医師は、夜に痛みが起こる原因や、その緩和方法について、以下のように考えています。


<気をそらすもの>
注意レベルは、痛みの近くに影響します。
日中仕事をしていたり、子供の世話をしている時は、忙しいために気が散ります。
それほど多くの研究は行われていませんが、日中は忙しく、痛みに注意を払うことが少ないために、痛みに集中せず、感じる痛みが減るという考え方があります。

「患者の多くは、仕事が終わって自宅に帰り、夕食をとり、テレビを見るために腰掛ける時、痛みが増加すると言います。」と、クレイター医師は話します。
「これは、日中気を散らしていたものがなくなり、夜になってリラックスし始めたことが原因かもしれません。」


<温度と睡眠>
その他夜間に神経障害が悪化する原因として、温度が関係していると考えられています。
夜になると体温が変動し、少し下がります。
ほとんどの人は涼しい部屋で寝る傾向にあります。
この際損傷した神経が温度の変化を痛みやうずきと解釈し、神経障害の感覚を高める可能性がある、という考えがあります。

また、睡眠の質が悪いことも考慮する必要があります。
睡眠習慣が悪かったり、睡眠関連疾患があることであまりよく眠れていない場合、痛みの増加を引き起こすことがあります。


<感情やストレス>
感情の状態が、痛みの近くに影響する可能性もあります。
ストレスや不安は、痛みのシグナルに流れ込み、増幅させることがあります。
慢性的なストレス状態にあると、肉体的および精神的な健康を損ないます。


<薬>
場合によっては、薬の用量や服用タイミングを調節する必要があります。
これは特に、神経障害の痛みに使用される一部の短期作用型の薬に当てはまることがあります。


<夜に起こる神経障害の痛みを止める方法>
「神経障害の痛みが夜に悪化するようであれば、いくつかの対処法を試すことができます。」と、クレイター医師は説明しています。
「経口薬もしくは局所薬の処方を受ける方法の他、ストレスを抑制したり、マインドフルネスを向上させることで、効果がある可能性があります。」

認知行動療法や理学療法、瞑想も、痛みを和らげる補足的なツールとして使用できるかもしれません。

クレイター医師は、できるだけ早く医師に相談することが重要であると強調しています。
前に長い間様子を見てから医者にかかる人が多く、これにより永続的な神経損傷が発症することがありますが、これは避けることができたかもしれません。

「夜に神経障害の痛みが起こる患者と話し合う内容として最も重要なことの一つは、痛みの根本的な原因を突き止めることだと考えます。」と、クレイター医師は言います。
「まずはそれぞれの根本的な原因を治療することで、通常全体的な、特に夜の痛みの軽減に役立ちます。」

出典 2020年1月3日更新 healthessentials『Why Is Neuropathy Worse at Night?』(2020年1月8日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/why-is-neuropathy-worse-at-night/