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寒いと風邪を引く理由

冬が近づき、気温が下がってきているため、人々は温かい服装に身を包み始めています。
寒いと気密性の高い室内で過ごす時間が長くなり、体調を崩している可能性のある人と接触することで、あらゆる風邪のウイルスに感染しやすくなります。

また、ヒトの胸部の血管は、冷気が入ると体の熱を溜めようとします。
これにより、白血球が粘膜に到達するまでに時間がかかり、体の防御および細菌の殺菌が遅れることにつながります。

場合によっては、冬の乾燥した空気が粘膜を更に硬化させることで、問題が悪化することがあります。
また寒さにより、様々な原因で免疫が低下し、感染を効果的に扱う体の機能を阻害することがあります。

医療情報サイトMedical News Todayによると、免疫反応の低下に寄与する主な要因としてビタミンD不足があるといいます。
冬は日光が減ることで、これが起こりやすくなります。
ビタミンDは免疫機能の促進を助けるといわれており、そのため必要不可欠です。
これまでの研究では、寒さとそれが健康に与える影響に関する研究の結果は一貫していません。
しかし、マウスを用いた研究では、低い気温にさらされると、気管の細胞が影響を受けやすくなることが証明されました。

しかし風邪を引き起こす原因は周囲の気温ではなく、ウイルスそのものです。
ライノウイルスは風邪を引き起こす主なウイルスであり、喉の痛みや耳の感染を引き起こすこともあります。
インフルエンザウイルスも、感染リスクは寒い気候でのみ上昇する点で同様です。
寒いとウイルスの増殖や生存が容易になり、人は風邪を引きやすくなるのです。

研究では、ライノウイルスは、人の体温である37℃よりもずっと低い温度で増殖スピードが速まることが示されています。
例えば、温度が33℃まで下がると、通常よりも鼻腔内でウイルスが増殖しやすくなります。

気温の変化がどのように体の免疫反応に影響するかを調べたとある研究では、気温と湿度が3日間継続的に下がると、ライノウイルスが体に自由に侵入しやすくなることがわかりました。
インフルエンザウイルスも、寒い気候では同様の反応をします。

感染だけでなく、寒い気候はその他健康障害も引き起こします。
Healthlineによると、以下の通りです。


・骨の健康
ビタミンDを吸収するための日光が減り、屋外で運動する機会が減ることで、骨の健康も影響を受ける可能性があります。

・心臓障害
正常な体温を保つために余分な血液を送り出す一方で血管が収縮するため、寒い気候は心臓発作リスクを上昇させます。

・凍傷
過酷な気候でさらに気温が低い場合、凍傷により皮膚に水疱ができ、黒ずむことがあります。凍傷があると、体の一部が動かしにくくなることもあります。

・低体温症
突然気温が変化すると、体の熱が過度に失われる症状である低体温症を引き起こすことがあります。
極端な例になると、低体温症は死を招くことがあります。
レオナルド・デカプリオがジャックという役で主演を務めた「タイタニック」のワンシーンが良い例です。
彼はあの象徴的な船が氷山に当たったことで、氷のように冷たい水の中で凍死してしまいました。

出典: 2019年11月27更新 Medical Daily『Why Cold Weather Makes Us Sick』(2019年11月29日に利用)
https://www.medicaldaily.com/why-cold-weather-makes-us-sick-446496