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多発性硬化症は乳がんの予後に影響しない可能性

2021519日(ヘルスディニュース)-多発性硬化症(MS)の女性には、心強いニュースがいくつかあります。乳がんが発生した場合、神経疾患があっても健康状態に影響はありません。

「多発性硬化症とその合併症は依然としてMS患者の最も一般的な死因ですが、癌は2番目または3番目に多い死因です。」

とこの研究の筆頭著者であるカナダ・ウィニペグにあるマニトバ大学のルース・アン・マリー博士は述べました。

「私たちの研究では、乳がんの診断後の女性の生存率が、MSのある女性とない女性で異なるかどうかについて調査を行いました。」

と、519日にNeurology誌に調査結果を発表したマリー氏は述べています。

この研究には、乳がんと多発性硬化症の両方を患う800人近くの女性と、乳がんを患うも多発性硬化症ではない3,100人以上の女性が参加しました。

カナダの研究者らは、乳がんの診断から10年以内に、原因または種類を問わず、死亡した女性の数を追跡しました。

がん診断時の年齢や診断期間の長さなどの要因を調整した後、研究の著者は、MSのない女性よりもMSのある女性の方が何らかの原因による死亡率が28%高いことを発見しました。

しかし、著者が癌による死亡のみに焦点を当てた場合、MSのある女性とMSのない女性の間に違いはありませんでした。

ニューヨーク市のレノックスヒル病院の神経内科医で、新しい報告に関与していなかったアサフ・ハレル博士は、「MSが癌自体による死亡のリスクを増加させないように見え安堵いたしました。」
と述べました。

「『その他の原因』による死亡率の増加は、乳がん自体、またはその治療によるものではない多くの理由によります。」

と彼は付け加えました。

「これはまた、MSがあることによる平均余命のわずかな減少と一致している可能性があります。」

マリー氏とハレル氏は、さらなる研究が必要であることに同意しました。

「私たちの研究はカナダの女性のみを対象としたため、他の国の女性におけるこれらの所見を確認し、より悪い結果に関連しているMSに特に関連する要因を特定するための研究が今後必要です。」

とマリー氏は述べました。

著者らは、彼らの研究の限界は、、異なる乳がん生存率に関連する、患者の人種や民族性の違いといった要因についての情報がないことだと述べました。

 

この研究は、カナダのMS協会によって支援されています。

 

 

【以下のリンクより引用】

MS May Not Affect Breast Cancer Prognosis

Healthday