塩分を控えて血圧を下げる
降圧薬を服用している人も含め、ほとんどの人は減塩により血圧を下げることができます。
日付：2023 年 11 月 13 日
情報ソース：ノースウェスタン大学
概要：
現在、降圧薬を服用している人も含めて、ほぼ全員が塩分の摂取量を減らすことで血圧を下げることができると、新しい研究が報告しています。
その結果、すでに血圧の薬を服用しているかどうかに関係なく、食事の塩分を減らすと、全体の70％〜75％の人には血圧の低下がみられる可能性が高いことがわかりました。
1日小さじ1杯の塩分を失うと、服薬で得られる効果と同等に収縮期血圧が低下します。
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ノースウェスタン医学、ヴァンダービルト大学医療センター、アラバマ大学バーミンガム校による新しい研究では、塩分摂取量を減らすことで、現在、降圧薬を服用している人も含め、ほぼすべての人が血圧を下げることができると報告されています。
「この研究では、中年から高齢者の参加者は、通常の食事と比較して、塩分摂取量を1日あたり小さじ1杯ほど減らしました。その結果、収縮期血圧が約6水銀柱ミリメートル(mmHg)低下しました。これは、一般的に使用されている高血圧の第一選択薬によってもたらされる効果に匹敵します。」
とヴァンダービルト大学医療センター医学准教授で共同主任研究員であるディーパック・グプタ博士は述べました。
「すでに血圧の薬を服用しているかどうかに関係なく、食事中の塩分を減らすことで、全体の70％〜75％の人に血圧の低下がみられる可能性が高いことがわかりました。」
と共同主任研究者である、ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部の予防医学教授のノリーナ・アレン博士は述べました。
これは、高血圧症ですでに投薬を受けている人々を対象に、食事中の減塩が血圧に及ぼす影響を調査した最大規模の研究のひとつです。
クエンティン・D・ヤング医療政策教授で疫学・人口保健センター所長でもあるアレン氏は、次のように述べました。
「すでに血圧の薬を服用している人が、減塩によって実際に血圧をさらに下げることができるかどうかは、これまでわかっていませんでした。」
この研究は、11月11日にJournal of the American Medical Association誌に掲載され、フィラデルフィアで開催される2023年米国心臓協会(AHA) 科学セッションで発表される予定です。
AHAが推奨する1日の総塩分摂取量は1,500ミリグラム未満ですが、この研究はそれよりもさらに減らすように設計されたとアレン氏は述べました。
「難しいかもしれませんが塩分を少しでも減らすことは有益なのです。」
と彼女は述べました。
高血圧は、世界の罹患率と死亡率の主な原因です。
「高血圧は動脈に余分な圧力をかけるため、心不全、心臓発作、脳卒中を引き起こす可能性があります。」
とアレン氏は言います。
「高血圧は、心臓が効果的に働き、血液を送り出す能力に影響を及ぼすのです。」
研究の仕組み
この研究では、バーミンガム、アラバマ、そして、シカゴに住む50代から70代の中年から高齢の人を対象に、通常の食事に加えて1日あたり2,200mgを追加した高塩分食、または1日あたり合計500mgに設定した低塩分食のいずれかに無作為に割り付けました。そして、その後、彼らは一週間その反対の食事をとりました。
各研究訪問の前日に、参加者は血圧計を装着し、24時間採尿が行われました。
213人の参加者のうち、低塩分食を摂取した場合で、高塩分食と比較して収縮期血圧が7～8mmHg、通常の食と比較して6mmHg有意に低下していました。
全体として、参加者の 72% に、通常の食事と比較して、低塩分食で最高血圧の低下がみられました。
「食事での塩分の削減が血圧低下に及ぼす効果は、正常血圧の人、高血圧の人、治療を受けた血圧の人、未治療の血圧の人を含めて、ほぼすべての人で一貫していました。」
とグプタ博士は述べました。
「ほとんどの人にとって、いかなる身体活動も何もしないよりは良いのと同じように、血圧に関しても、現在の通常の食事から減塩することは、ほとんどの人にとって何もしないよりは良い可能性が高いと考えられます。」
と同氏は述べました。
「このことは、たとえ高血圧症の治療薬を服用している人であっても、血圧管理を助けるために食事での塩分摂取量を減らすことの重要性を強調するものです。」
とアレン氏は付け加えました。
食事による減塩による血圧降下効果は、1週間以内に迅速かつ安全に達成されました。
「血圧がわずか1週間でこれほど大幅に低下し、忍容性も良好だったという事実は重要であり、高血圧が世界中で非常に大きな健康問題であることを考えると、国民の食事による減塩が公衆衛生に潜在的な影響を与える可能性についてこの研究では強調されています。」
とアラバマ大学バーミンガム校教授兼疫学部教授、医学部教授で、共同研究者であるコーラ・ルイス博士は述べました。
「私たちが減塩食で使用した製品が一般に入手可能になったことは特に興味深いことです。これにより、人々はこのように食事を変えることで健康を改善する本格的な対策ができるようになります。」
と、ルイス博士は述べました。
【以下のリンクより引用】
Sciencedaily
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