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低用量アスピリンの使用は大腸がんに効果

アスピリンは軽度から中程度の炎症を緩和するためにもっとも一般的に利用されているお薬です。新しい研究で 低用量のアスピリンを服用することで結腸癌と診断された患者の生存率を上げる可能性が報告されました。オランダのライデン大学医療センターのマルリースS. Reimers博士の率いる研究チームは雑誌JAMA Internal Medicineの調査結果を発表しました。 米国癌協会によると、今年診断された大腸癌の患者数は96830件あると言われています。早期に発見されたの結腸癌の場合5年間の生存率は90%と高くなります。 残念ながら結腸癌症例の大部分は発見が遅れており、その場合5年間の生存率は12%と低くなります。 過去の研究で結腸癌患者にアスピリンを投与することで生存率が上がる可能性が報告されました。しかし研究ではそのように作用する正確なメカニズムは不明でした。 研究チームは腫瘍組織を2002年から2009年の間に手術を行った結腸癌患者999人より採取して分析しました。多くの患者の癌はステージⅢもしくはそれより前のステージと診断されました。 研究者らは、HLAタンパク質(ヒト白血球抗原)クラスI抗原およびプロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ2(PTGS2)の組織サンプルを調査しました。研究チームは、大腸がん診断後患者のアスピリン使用歴を処方データベースより調べました。 分析の結果は、182人の患者が低用量アスピリンの使用者であり これらの患者のうち、69人(37.9%)が死亡していました。 アスピリンを使用しなかった817人の患者のうち、396人(48.5%)が死亡しました。 研究チームは大腸がん診断後のアスピリン使用は生存率改善と関係していると考えています。これとは対照的に、HLAクラスを失っていた腫瘍をもつ患者ではアスピリンの使用による改善は見られませんでした。 研究チームは分子レベルでのアスピリンが大腸がんにどのように影響しているかは明らかになっていないと述べました。 ニューヨークのコロンビア大学のAlfred I. Neugut博士は現時点では結腸癌患者へのアスピリンを推奨しないと語っています。しかし将来的に変わる可能性もあることを加えました。 また博士は次のように述べました。「もし私がステージIIIの腫瘍を持っていた場合、私はFOLFOX補助療法にアスピリンを加えると思います。」アスピリンは大腸癌患者の生存率を向上させるだけではなく、これまでの研究では、アスピリンは他の癌に対しても効果があることが報告されてきました。最新の研究ではアスピリンを毎日使用することで20%の卵巣癌リスクを低減することが報告されました。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/274834.php