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代謝物質レベルの変化によって引き起こされる片頭痛

片頭痛では頭とお財布が痛くなりますが、オーストラリアにあるクイーンズランド工科大学(QUT)の研究者によって新たに発見された遺伝的原因は、新しい予防薬や治療法への道を開く可能性があります。

デール・ニホルト教授と彼の博士号候補生である、ハムゼ・ターニャ氏と、アニタ・サティアナラヤナン氏により行われたこの遺伝子解析の結果は、The American Journal of Human Genetics誌に掲載されました。

ニホルト教授は、研究チームが片頭痛のリスクを高める3つの血中代謝物レベルとの因果関係を特定したと述べました。

1.炎症を軽減することが知られている低レベルのDHAであるオメガ-3

2.抗炎症分子を阻害する化学物質である高レベルのLPE204

3.『X–11315』という名称である現在特性化されていない第三の代謝物の低レベル。



ニホルト教授は、これらの遺伝的関連性は、代謝物レベルに影響を与え、片頭痛を予防する化合物を開発およびテストするための将来の研究および臨床試験の対象となる可能性があると述べました。

彼は、オーストラリア経済において、片頭痛は毎年357億ドルの費用がかかると推定されており、現在の治療薬では片頭痛患者の最大で50%には効果がないと述べました。

「血中代謝物レベルに影響を与える遺伝的要因と、片頭痛の遺伝的リスクとの間に見られる関係は、片頭痛のある人々の代謝物の変化を示しています。」

とニホルト教授は述べました。

代謝物とは、代謝中に体が食物、薬物、または化学物質を分解するときに作られるか、または使用される物質です。

「代謝物の血中濃度の変動は、食事、ライフスタイル、および遺伝学に起因する可能性がありますが、測定は簡単で、食事内容の調整とサプリメントを使用することで変更することができます。」

とニホルト教授は言います。

ニホルト教授は、片頭痛のある人では、片頭痛の保護効果がある非常に長鎖のオメガ-3であるドコサヘキサエン酸(DHA)を除いて、より短尺脂肪酸の値が高いと述べました。

「脂肪酸は、細胞シグナル伝達、細胞膜の組成、遺伝子発現を助け、病気のリスクに影響を与える、より複雑な脂質で構成されています。」

と彼は述べました。

DHAが低レベルであることは、炎症や、心血管障害、うつ病などの脳障害に関連しており、これらはすべて片頭痛のリスクとも関連しています。」

ニホルト教授は、LPE204)は、アナンダミドと呼ばれる抗炎症分子の生成を阻害する化合物であると述べました。

LPE204)がより多くのアナンダミドの産生を可能にして炎症を軽減するように制御されている場合、これは片頭痛を予防する可能性があります。」

ニホルト教授は、また、X–11315という名称の3番目の代謝物の血中濃度が低いと、片頭痛のリスクも高まるので、それを特徴づけることが今後の研究分野であると述べました。



【以下のリンクより引用】

Migraines caused by alterations in metabolite levels

Medical Xpress

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