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JapanRx / IBSにとって最適な食品、最悪な食品

IBSにとって最適な食品、最悪な食品

低フォドマップ食で症状を抑制できるかもしれません。

過敏性腸症候(IBS)を患う人は、食べるべき食品が分かればこれ以上ない助けとなるでしょう。
一部の患者は、適切な食事と運動を行うことで、薬なしで症状を抑制できることがあります。

栄養士兼研究者であるゲイル・クレッシ博士はよく、消化しやすい食品で構成された特別な食事法を推奨しています。
これは低フォドマップ食と呼ばれ、以下に詳細を記載しています。

フォドマップ(FODMAP)とは、「Fermentable(発酵性)、Oligo(オリゴ糖)、Di(二糖類)、Monosaccharides(単糖類)、Polyols(ポリオール)」の略称です。
フォドマップとは、上手く消化や吸収されないことのある炭水化物のことであると、クレッシ医師は説明しています。
消化されなかった炭水化物は腸内細菌によって代謝され、余分なガスを生み出します。
これが、腹痛や下痢および/もしくは便秘を引き超すのです。


<制限すべき食品(および良い代替品)>
低フォドマップ食の実践中「制限」すべき食品、およびお勧めの代替品のいくつかを以下に記載します。

・乳糖
牛乳の他、カッテージチーズやクリームチーズ、アイスクリーム、サワークリームといったその他の乳製品に含まれます。
非常に少量の乳糖であれば誰でも処理することができますが、腸が処理できる量を超えて摂取すると、ガスや腹痛が起こります。
およそ半数の人が、食品に含まれる乳糖を代謝するラクターゼ濃度が生まれつき低い状態で生まれてきます。

(代替品)
ラクトースフリーの牛乳やオーツミルク、ライスミルクや豆乳の他、ラクトースフリーのヨーグルトも、牛乳の代替品として良いでしょう。
チーズに関しては、ハードチーズ、ブリーチーズ、カマンベールチーズを試してみましょう。
バターが必要な場合は、オリーブオイルを代わりに使用してみて下さい。


・果物
糖の一種であるフルクトースが含まれるため、IBS患者にとっては症状の引き金となることがあります。
フルクトースは特にリンゴやナシに多く、スイカや核果、濃縮果実、ドライフルーツ、フルーツジュースにも多めに含まれています。
フルクトース値が低い果物には、バナナやブドウ、ベリー類があります。

(代替品)
バナナやブルーベリー、ボイセンベリー、マスクメロン、クランベリー、ブドウ、オレンジ、レモン、ライム、キウイ、イチゴなどの、フルクトースが少ない果物を食しましょう。


・特定の野菜
ガスや排便以上を引き起こします。
ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、コールスロー、ザワークラウトなどのアブラナ科の野菜は避けましょう。
また、アーティチョーク、芽キャベツ、玉ねぎ、エシャロット、ネギ、アスパラガスの摂取量を制限して下さい。

(代替品)
食べると良い野菜としては、ナスやインゲン、セロリ、ニンジン、ほうれん草、サツマイモ、ヤムイモ、ズッキーニ、スカッシュ等があります。
ハーブを使用することで、こうした野菜の味や香りを際立たせることができます。
安全なハーブとしては、バジル、チリ、コリアンダー、ジンジャー、レモングラス、マジョラム、ミント、オレガノ、パセリ、ローズマリー、タイムがあります。


・マメ科植物や豆
難消化性糖類を含むため、よく「Musical Fruit」と呼ばれます。
ベイクドビーンズ、ヒヨコ豆、レンズ豆、大豆に多く含まれます。
そのため、IBS患者は避ける、もしくは非常に少量のみを摂取する必要があります。

(代替品)
豆の完全な代替品となる訳ではありませんが、代わりとしてお米やオーツ、ポレンタ、ミレット(キビ)、キノア、タピオカを食べると良いでしょう。
また、セリアック病でなければグルテンを食べても問題ないという情報は間違っています。


・ポリオール
シュガーレスのガムや飴の他に含まれる代替糖であり、これも症状の引き金となることがあります。
ソルビトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、キシリトールを含む代替糖は避けましょう。

(代替品)
古くからある砂糖の他、語尾に「ol(-ル)」が付かないその他の人工甘味料(NutriSweet®(アスパルテーム)やSplenda®(スクラロース)の他、蜂蜜の代替品(メープルシロップやゴールデンシロップ)も、食べても問題ありません。(もちろん、適量にして下さい。)


<IBSの最善の治療法>
IBSは薬で治療できることもありますが、まずは食事の変更を試してみましょう。
低脂肪食や運動、アルコールや喫煙を避ける健康的なライフスタイルも、非常に効果的である場合が多いです。
それでも症状が改善されない人は、低フォドマップ食のような特別な食事方法により症状が改善できるかもしれません。

「低フォドマップ食の継続は、多くの人が難しいと感じることがありますが、症状の改善作用を確認するためにやってみる価値があります。」と、クレッシ博士は言います。
栄養士に相談することで、自分に最適な食品の選択や、バランスの取れた食事の維持に役立つことがあります。

医師が、症状を抑えるためには薬の服用も必要であると判断することがあります。
薬物療法には、けいれんを鎮静させる抗コリン薬や、ストレスを軽減する抗うつ薬が使用されます。

出典: 2019年12月4更新 health essentials『The Best and Worst Foods for IBS』(2019年12月10日に利用)
https://health.clevelandclinic.org/take-control-of-ibs-with-low-fodmap-diet/