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飛沫VSエアロゾル:COVID-19における違いを理解する

専門家は最初から、COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスは呼吸器飛沫を介して感染することを明らかにしていました。
しかし、米国では最近症例数が急増する傍ら、保健当局は、COVID-19がエアロゾルを介して大勢に感染する可能性があることを発見しました。
科学者らは、飛沫とエアロゾルどちらがより多くの感染を引き起こすかについてはまだ理解できていませんが、今週発表された2件の研究では、両者によるウイルスの拡大方法の違いが説明されています。

アメリカ医師会誌に掲載された1つ目の研究では、人が息を吐くと、5ミクロン(µm)以上の大きさの飛沫が吐き出されると述べられています。
一方エアロゾルは、5ミクロンよりも小さい粒子です。
エアロゾルは小さい為、空気中で急速に蒸発する、もしくは何時間も浮遊したままになる傾向があります。

人々がフェイスカバーを着用し、ソーシャルディスタンスを保つことで、飛沫による新型コロナウイルスの感染を減らすことができます。
一方で、エアロゾルを介した感染は、フェイスシールドでは部分的にしか保護できない他、エアロゾルは空中で拡散する可能性があるためソーシャルディスタンスの実施では不十分であるため、より複雑です。
COVID-19感染者と無症候性の保菌者は、いずれも飛沫やエアロゾルを産生することができます。
残念なことに、これら2つの内どちらがよりコロナウイルス感染の原因となるかについての確実なデータは、まだ存在しません。

アメリカ国立バイオテクノロジー情報センターで発表された2つ目の研究では、異なる環境下での飛沫とエアロゾルによる感染を比較したところ、両者の内どちらがより多くの感染を引き起こすのかを確認することはやはり困難であることがわかりました。
とはいえ、この研究に携わった研究者は、ウイルスの行動は「前例のないほど個性的」であるため、パンデミック期間中は、人々が飛行機のキャビンや乗用車、医療センター、その他の閉鎖空間を含む様々な環境において、安全対策を講じることを勧めています。

どちらの研究においても、飛沫がエアロゾルより多くの感染症を引き起こすかどうか、またその逆があり得るかどうかを確認するためには、さらなる研究を行う必要があると結論付けられました。
しかし現時点では、エアロゾルを介したCOVID-19の空中感染は、飛沫を介した感染と比較すると優勢ではないことが、利用可能な情報によって示唆されています。

出典 2020年7月16日更新 Medical Daily『Respiratory Droplets vs Aerosols: Understanding The Difference Amid The COVID-19 Pandemic』 (2020年7月20日に利用)
https://www.medicaldaily.com/respiratory-droplets-aerosols-covid-19-transmission-pandemic-coronaviru...