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身体・認知運動によってパーキンソン病が改善を示す

2019年12月16日にMechanisms to Lifelongで発表された新しい研究によれば、身体的および認知的タスクを含む週1回の運動プログラムを実施した所、パーキンソン病患者の運動および非運動症状が改善されたといいます。

パーキンソン病は慢性的な神経変性疾患です。
これは身体障害を引き起こし、活動的なライフスタイルを送ることが困難になることがあります。

以前の研究では、パーキンソン患者が身体的もしくは認知的運動を行うことで、認知および/もしくは身体機能の改善や維持に効果的であることが示されています。

しかし、様々な種類の運動(例:認知的な課題も含むサーキットトレーニングなど)を行うと、運動および非運動症状の改善により効果的である可能性があります。

英国ケント大学の研究者は、パーキンソン病患者を対象に研究を行い、毎週のマルチモーダル・プログラムを実施しました。

被験者集団は1年以上にわたって週1回の運動セッションに参加し、その後少なくとも1年間、4カ月毎に検査を受けました。(一部の患者は、検査が2~3年継続されました。)

この週に1回の身体的および認知的運動を取り入れた、パーキンソン病患者向けの運動プログラムでは、特に1分間の起立テスト、およびミニメンタルと呼ばれる認知テストにおいて改善が見られましたが、認知および身体的な健康状態において、その他の有意な変化(例:機能低下など)は見られませんでした。

パーキンソン病は変性疾患であるため、症状に介入しない限り、通常は症状が悪化します。
そのため、これは特に良い調査結果であると言えるのです。

身体的および認知的な運動を取り入れ、個々人に合わせた運動プログラムを実施することでパーキンソン病患者の症状に改善が見られたため、この調査結果は重要です。

この取り組みに参加した研究者であるアンナ・フルソラ・パストラーナ氏は、次のように述べています。
「パーキンソン病の治療するための、身体および認知運動の正しい組み合わせを発見できたことは、パーキンソン病患者の生活の質改善に向けた重要なステップとなりました。」

「研究では、将来的に自宅でのサポート有無にかかわらず患者が実践できるように、一連の運動精度向上に取り組んでいます。」

出典 2020年1月30日 asia one『Parkinson's disease improved with both physical and cognitive exercises』(2020年2月5日に利用)
https://www.asiaone.com/lifestyle/parkinsons-disease-improved-both-physical-and-cognitive-exercises