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脳卒中患者の脳に見られる口内細菌

2019年5月23日木曜日(アメリカ心臓協会ニュース)  一般的に、口の中に見られる細菌が、脳卒中を起こしたことのある人の脳内で発見されたと
新しい研究では報告されています。

この新しい発見をしたフィンランドの研究グループは、10年以上にわたり、細菌感染と心血管疾患との関連の可能性を研究しています。  
The American Heart Association(アメリカ心臓協会)の協会誌で5月23日に発表された彼らの研究では、2013年から2017年の間にフィンランドの
タンペレ大学病院で虚血性脳卒中の治療を受けた75人の患者から採取した血栓中の細菌の徴候を調査しました。
虚血性脳卒中は、脳内の血管の閉塞によって引き起こされ、それは全脳卒中の約87%を占めています。

調査によると、参加者の84%、63人の血栓に細菌性DNAが見られました。
彼らのうち59人は、血流に入ると感染症を引き起こす可能性があり、一般的に口の中で見つかる連鎖球菌株を持っていました。

この研究は、「虚血性脳卒中患者にこの細菌性DNAが一般的に存在することを初めて示したもの」と、研究の主執筆者であるオリ・パトラッカ氏は述べました。

この細菌は、ビリダンスレンサ球菌と呼ばれ、心内膜炎という、心臓の弁または筋肉の内膜に感染症を引き起こすと考えられています。

タンペレ大学の法医学部門の大学院生であるパトラッカ氏は、
2013年に彼の同胞が心臓発作を起こした患者から除去された血栓中に同じ連鎖球菌株を発見したと述べました。

追加の研究では、破裂した脳動脈瘤または脚に血栓がある患者にも同じ細菌が見つかりました。
「我々の研究結果は、細菌が動脈内のプラークの蓄積によるアテローム性動脈硬化症に関連する重篤な合併症の発症に関与している可能性があることを示唆しています。」

高血圧、高コレステロール、身体的不活動、糖尿病、喫煙および肥満が心臓病の危険因子として特定されています。
2012年、アメリカ心臓協会の委員会は口腔の健康と心血管疾患に関する証拠を検討するための専門家委員会を招集しました。

そして、細菌による歯周病が心臓病の直接の原因であること、または、それを示す歯周病の治療が心臓病を予防するということを示す十分な証拠はないと結論付けました。

ノースカロライナ州シャーロットにあるCarolinas Medical Centerの口腔内科の教授であるピーター・ロックハート博士は、
AHAの科学声明の主執筆者でした。
新しい研究が口腔内細菌を脳内で発見したことは確かですが、彼は、その発見の重要性は疑問視されていると述べました。

人が健康であるかどうか、または、歯周病があるかどうかにかかわらず、細菌は口の中に存在し、それが血流に入ることは珍しくないとロックハート博士は述べました。

「細菌は、以前は無菌だと考えられていた血液中を含めて、体中に存在することがわかっています。
血栓中に細菌があるという証拠を見つけることは、それらが病気の過程で役割を果たすことを意味するのではありません。」
と彼は言いました。

しかしパトラッカ氏は、彼の研究は定期的な歯科検診が心臓病のリスクを減らすのを助けるかもしれないことを示唆すると言いました。
歯への細菌性プラークの蓄積は、歯周病、歯の周囲の組織の炎症を引き起こす可能性があります。

米国疾病管理予防センターによると、30歳以上の成人の約47%が何らかの形の歯周病を患っています。

パトラッカ氏は次のように述べました。
「将​​来の研究では、これまでの人々の健康において考えられていたよりも、定期的な歯科治療がより重要な役割を果たすという見方が強化されると確信しています。」

しかしさしあたり、医師は明確なリスク回避治療に固執するだろうとロックハート博士は言います。
「もしあなたが心臓専門医であれば、喫煙、食事療法、運動療法、その他心血管疾患の原因と確認されている方法に焦点を当てて患者へ話すでしょう。」  

【以下のウェブサイトより引用】 
https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/bacteria-960/aha-news-mouth-bacteri...