電話: (050) 5534-5772

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / 肥満薬よりも糖尿病注射は体重減少で有効

肥満薬よりも糖尿病注射は体重減少で有効

糖尿病注射は、主要な肥満薬の一つよりも体重減少を促進させる効果的であることが明らかになったとの実験結果です。

オルリスタット(orlistat)を服用する患者より、満腹ホルモンを含んだリラグルチド(liraglutide)を受ける患者は、かなりの体重を減らす可能性が2倍に上ります。
この薬は空腹を抑制するだけではなく、2型糖尿病の危険要素を減少させるようです。
この研究著者は製薬した医薬品製造会社に勤務する有給コンサルタントであります。
このリラグルチドには、いくつか制限があります。それは、毎日注射しなければならないことであります。注射をしないと、消化器官内でリラグルチド は、分解されてしまいます。また、この薬は高価で、6ヶ月の治療のために500ポンド(約77,000円)必要であります。
今回の564人の被験者に対して行われた実験は、ほんの20週にわたるものであったため、長期的な服用に関するリスクと益の比率を確認するためには更なる研究が必要とされます。
今回の実験の期間に、19の病院の患者の3つのグループが、1日あたり500カロリーまでに減らされた食事を取り、運動するように依頼されました。
1つ目のグループは偽薬を受けて、2番目はオルリスタット(Xenicalゼミカルとして処方によって利用可能)を、3番目はリラグルチド(Victozaとしても知られている)を受けた。
この期間中、リラグルチド3mgを服用した被験者の内4分の3の人々に体重が5%減量しました。その他の2グループと比較すると、オルリスタット120mgを服用した被験者の内44%の人々に、そして偽薬を服用した被験者の30%に体重の5%減量が見られました。
これは、平均で石の体重のものとして翻訳されています。つまり14ポンド(約6.35キログラム)以上の変化である。

 

満腹感

この研究を率いたデンマークのコペンハーゲン大学人類栄養学部長アルネ・アストラップ教授は、「私たちがこの薬がとても興味深いと思う理由は、この薬は食 後に小腸で分泌されるGLP-1と呼ばれる消化管ホルモンを模倣するという点です。GLP-1は、より多くのインスリンを作り出すよう体に指示して、また 食事を止めるように脳に命令を出します。GLP-1は体内に自然に発生する満腹ホルモンです。問題は、GLP-1は血液中にわずかの数分間しか留まっていら れません。同社(ノボノルディスク社)により、GLD-1に分子を加えられたものがリラグルチドであり、その効果は丸一日持続します。」と、語りました。
アストルップ教授はノボノルディスク社からの資金提供を受けましたが、肥満に関して権威ある声と見なされています。
「Lancet」誌上の関連論説で、ルイジアナ州立大学臨床肥満学部のジョージ・ブレイ博士は、「私は次世代の肥満防止薬はきっと開発されると思う」と楽観的に語りました。
しかし、彼は次のように警告した。「注射可能薬の長期使用が、肥満の治療薬として合っているかどうかはまだ確認されていない。」と語りました。
肥満の治療のための最も効果的な方法と、それに付随した健康リスクに関する調査が続けられています。イギリスだけでも、現在の食生活が続けば男女の半数以上が肥満に至るであろうと推定されています。
今回の研究には、体重を身長の2乗で割って計算するBMI値が30から40までの間の、ヨーロッパ在住の18歳~65歳のボランティアが参加しました。
肥満慈善団体のイアン・キャンベル博士は、「私たちが、良い減量薬の開発を続けていることが重要です。その薬は人々がダイエットと運動だけで行なうより早く 痩せる手助けをすることができる。問題は、ダイエットと運動が続けられていない場合、一旦治療が停止すると、落ちた体重が素早く元に戻るということであります。 したがって、肥満に悩まされている人々がもっとアクティブになるよう、健康的な食生活を送れるよう、そして彼らのライフスタイルを変えるように、支援する環境 づくりにより力を注ぐべきです。」と、語りました。
更なる研究が必要
英国糖尿病主要医療慈善団体のケアアドバイザー、キャロライン・バトラーは、「リラグルチドにより、様々な2型糖尿病の治療方法がもたらされたことは周知の事実であります。リラグルチドは血糖コントロールを改善し、また、体重減少を助けることができます。しかし、糖尿病を患っていない肥満患者の体重の減少にもリラグルチドは役に立つかどうかと疑問が残ります。であるからして、リラグルチドと体重の減少の因果関係に関し何らかの結論を出す前に、更なる研究が行われるべきであろう」と述べました。
ゼニカル(Xenical)を作るロシュは、「毎日の健康的な低脂肪の食事を心がけながら、オルリスタットを経口服用すると大幅に体重を減らせることが分かっています。そしてオルリスタットは、肥満治療薬として様々な分野で他の治療薬よりも研究されています。
その脂肪の吸収を妨げるメカニズムは、結果として人々の食習慣に長期的な行動変化をもたらすだろう。そして必然的にオルリスタットを服用する人々の体重は減少し、心血管疾患にかかるリスクの減少にも繋がるのであります。」と語りました。
(記事元)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8321955.stm