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JapanRx / 肥満の蔓延により、心臓発作や脳卒中による早期死亡が50年ぶりに増加

肥満の蔓延により、心臓発作や脳卒中による早期死亡が50年ぶりに増加

イギリス心臓病支援基金(BHF)による分析では、75歳未満の人の心血管疾患による死亡者数は着実に増加していることが明らかになりました。

急増する肥満により、心臓発作や脳卒中による早期死亡者が50年以上ぶりに増加しました。

運動家は、心疾患による死亡率を大幅に削減してきた数十年に渡る医学の進歩を逆転したこの国の肥満の蔓延を非難しています。

BHFの分析によると、75歳未満の心血管疾患による死亡者数は過去3年間で着実に増加しているといいます。

「早死」として知られるこの数字が増加したのは、1960年代以来初めてのことです。

2012年から2017年にかけて全国の肥満率は14%もの急上昇をみせ、現在では成人の4分の1以上が危険なレベルの肥満を患っています。

同報告書によると、同時期に心疾患で早期死亡した人の数は2%増加しているといいます。

しかし、その前の5年間(2007年から2012年)の間では、この死亡者数は19%減少していました。

国民肥満フォーラム(National Obesity Forum)のタム・フライ氏は、次のように述べています。
「この結果は、実に深刻な事態であることを示しています。数十年にわたる医学的進歩の後、肥満の流行によって心疾患による死亡率の逆転が引き起こされたことを証明しています。」

「自分たちが蒔いた種を刈り取っています。」
スタチンの広範な使用などによる治療法の改善により、1971年以来心疾患による早死は4分の3減少しました。

しかし慈善団体は、肥満や2型糖尿病などの脂肪関連症状や高血圧などの「制御されていない」危険因子が、75歳未満の心臓病や脳卒中による死亡者数の増加を助長していると警告しています。
そしてすべての年齢層において、歴史的な死亡率の減少ペースは「ほぼ停止するまでに減速」しました。

BHFの最高経営責任者(CEO)であるサイモン・ギレスパイ氏は、次のように述べています。
「私たちは心臓発作や脳卒中による死亡者数の削減において驚異的な進歩を遂げてきました。」

「しかしイギリスでは、75歳の誕生日を迎える前に、心臓病や脳卒中で毎年死亡する人が増えています。」

「私たちはこの逆転減少に強い懸念を抱いています。」

「イギリスでは心疾患や心血管疾患は未だ最大の死因となっており、数百万人が高血圧や糖尿病のような疾患によるリスクにさらされています。」

「肥満率の増加は、イギリスの成人4分の1以上が将来心疾患を発症するリスクにさらされていることを意味します。」
専門家らは、イギリスに住むおよそ5百万人が未診断の高血圧を抱えており、命にかかわる心臓発作や脳卒中のリスク上昇を引き起こしていると推定しています。

そして、さらに数百万の人が自身の糖尿病を認識していません。

イギリスでは、4人に1人が心血管疾患で亡くなっています。
1日当たりの死者数は、460人にものぼります。

リーズ大学循環器内科の教授であるクリス・ゲール教授は、次のように述べています。
「肥満率の増加は、確実に国民の健康に影響を与えています。しかし命を救うには、心臓発作や脳卒中、心疾患など症状を患う人が迅速な診断を受け、質の高い治療を受けられるようにする必要があります。」

一部の地域の心疾患や心血管疾患による早期死亡率は、他の地域に比べて3倍も高くなっています。

英国王立公衆衛生協会会長のシャーリー・クレイマー氏は、次のように述べています。
「イギリス心臓病支援基金が報告した最新の分析結果は、肥満や糖尿病、高血圧といった心臓病の危険因子を防ぐためのより一層の努力が必要とされていることを示しており、懸念を抱いています。」

出典:2019年5月13日更新 The Sun UK 『Early deaths from heart attacks and strokes have risen for first time in 50 years due to obesity crisis』(2019年5月13日に利用)
https://www.thesun.co.uk/news/9059640/early-deaths-heart-attacks-obesity/