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物の表面でコロナウイルスが生存できる期間が新しい研究で示される

新しい研究では、新型コロナウイルス2019-nCoV(現在はCOVID-19ウイルスとも呼ばれる)が同じ科のウイルスと類似している場合、無生物錠で1週間以上も生存できる可能性があることが示唆されました。

米国疾病対策予防センター(CDC)は、次のように述べています。
「ウイルスが付着した物や表面に触れた後、自分の口や鼻、場合によっては目に触れることで、2019-nCoVに感染し得るかどうかは現在明らかになっていません。」

実際COVID-19ウイルスについては謎が多く、研究者はより多くの情報を得るために、SARSやMERSなどの類似のコロナウイルスに注目しています。

22件の研究を含む、現状知られている同じ科のヒト及び動物ウイルスすべてに関する文献をレビューした所、研究者は、ヒト病原体は物の表面に留まり、室温では最大9日間感染力を維持できることを発見しました。(一方、麻疹ウイルスが物の表面で生存できるのは最大2時間です。)

これがコロナウイルスの最大寿命であることは確かですが、研究者は、アルミニウム、木材、紙、プラスチック、ガラスなどのさまざまな材質においいて、この科のウイルスの生存期間は平均4~5日であると述べています。

一部の動物コロナウイルス(動物にのみ感染する種)は、28日以上にわたって生存することがあります。

「気温が低く湿度が高いと、ウイルスの生存期間がさらに延びます。」と、グライフスヴァルト大学病院のギュンター・カンプフ医師は言います。

新しい研究の著者は、一般的にコロナウイルスの拡大を減らすためには、病院関係者が次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、またはエタノールが配合された様々な液剤を使用して、物の表面を念入りに消毒する方法を提案しています。

この研究では、こうした特定のWHO勧告はSARSやMERSに対して「非常に効果的」であることが判りました。

当初研究結果は将来的な文献に使用される予定でしたが、現在の状況を考慮し、著者は事前にこの結果を公表することが最善であると感じています。
彼らは、この結果はCOVID-19ウイルスにも適用できる可能性があると考えています。

「異なるコロナウイルスを分析したところ、結果はすべて同様でした。」と、ライプリッツ・ハノファー大学のウイルス学者エイケ・ステインマン氏は述べています。

しかし、分析されたウイルスに2019-nCoVは含まれておらず、また研究チームは、患者と接触したり、汚染された表面に触れることで、手がコロナウイルスに汚染されるかどうかに関するデータは無いと述べています。

MERSは他のコロナウイルス程容易にヒトに感染するものではありませんでしたが、SARSは感染者がくしゃみや咳をする度、かなり効率的に拡大します。
粘液が物の表面に付着し、そこに誰かが触れると、触れたのがウイルスが付着してから数日後であったとしても、その人はウイルスによって汚染される可能性があります。

2019-nCoVも同様の感染力があると仮定すると、頻繁に手洗いを行い、公共エリアを消毒することが、現状最善策であると考えられます。

「病院では、例えばドアノブがこれに該当しますが、ナースコールボタンやベッドサイドテーブル、ベッドフレーム、その他患者の近距離にある物(多くが金属製もしくはプラスチック製の)等も同様です。」と、カンプ氏は説明しています。

この研究は、Journal of Hospital Infectionに掲載されました。

出典 2019年2月13日更新 science alert『New Study Indicates How Long Coronaviruses Can Survive on a Surface』(2020年2月17日に利用)
https://www.sciencealert.com/study-shows-just-how-long-coronaviruses-can-stick-around-on-a-surface?p...