片頭痛患者へ新たな希望

ノルウェー科学技術大学（NTNU）の新しい調査によると、 カンデサルタンは片頭痛発作を防ぐことに関してプロプラノロールと 同じくらい効果的であることが報告されました。 またカンデサルタンはプロプラノロールが作用しない患者へも効果がある可能性を指摘しました。 ノルウェー国立頭痛センターのリーダーであるLars Jacob Stovner教授は これにより患者は多くの治療選択肢ができるでしょうと語りました。 治療選択が広がると、ある薬が片頭痛に対して効果が見られない場合には他の薬に変更でき、副作用も少ないものを選ぶことができます。 新しい研究はNTNUによる10年間にわたる追跡調査を行いました。 カンデサルタンは既に片頭痛予防薬として使用されているが、 NTNUによる研究で薬は実際に効果があることを確認されています。 片頭痛患者の20％以上は、 プラセボ薬をを与えられている場合でも、気分が良くなることを報告しています。しかし盲検でカンデサルタンを投与した場合にはさらに20から30%増しの患者に効果があることが分かりました。 この実験結果によりカンデサルタンはさらに一般的に処方されるようになる可能性があります。 偏頭痛は、全世界で数十億が悩んでいると考えられています。 ノルウェーでは人口の12％、50万人が片頭痛に悩んでいます。 そのため仕事に支障をきたしたり、会社を病欠で休んだり社会的にマイナスな影響を与えます。片頭痛を治療することは大きな社会的にも大きな意味があります。 NTNUの研究で三重盲検試験が行われました。 つまり患者も医師も、その結果を解析した人もプラセボ薬もしくは本物の薬を与えるかは知らされていないことを意味しています。 研究者チームはカンデサルタンとプロプラノロールの両方を72人の患者達へ対してテストをしました。患者は通常毎月少なくとも2回の片頭痛を発症していました。患者は12週間の間それぞれカンデサルタン、プロプラノロールまたはプラセボを使用してもらいました。 実験開始前の4週間前から他の薬は服用を中止してもらいました。 すべての患者は約1年間実験に参加してもらいました。 カンデサルタンは、もともと高血圧を治療するために使用される薬でしたが トロンハイムのSt. Olavs病院に勤めるハラルド·シュレイダー教授が1990年代に偶然片頭痛に効果があることを発見しました。 この発見により薬剤に関するその後の研究につながりました。 アストラゼネカ社からの少しばかりサポートを受けたが、 研究は製薬会社とは独立して行われました。 Jacob Stovner博士とErling Tronvik博士の主導により 研究は行われました。 プロプラノロールは製品名インデラルで市販されておりカンデサルタンは製品名アタカンドで販売されています。市場にはジェネリック薬品も出回っています。 Stovner氏は特許は切れており より多くの患者はジェネリック入手が可能になり、 多くの片頭痛の予防治療が世界中で可能となると考えています。

以下のサイトより引用
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/01/140113104841.htm