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混雑する道路付近に住むと高血圧になる?

大気汚染と交通騒音の影響に関する過去最大規模の研究によると、混雑した道路の近くで生活することで高血圧を引き起こす可能性があるといいます。

欧州心臓ジャーナル(European Heart Journal)に発表されたこの研究では、5~9年間にわたって欧州各国(ドイツ、スペイン、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク)に住む41,072人に対する追跡調査が行われました。

結果、大気汚染に長期間さらされることは、高血圧発症リスクの上昇と関連しており、最も大気汚染の深刻な地域に住む100人に1人が、大気汚染が原因で高血圧を発症していることがわかりました。
このリスクは、肥満(ボディマス指数25~30)の影響と似ています。

研究者らは、1立方メートルあたり5マイクログラムの汚染粒子が増える毎に、高血圧リスクが22%増加することを発見しました。
夜間騒音が平均50デシベルとなる騒音が激しい通りに住んでいる人は、より騒音の少ない通りに住むひとと比較して高血圧の発症リスクが6%高くなりました。

この分析を手動したバーバラ・ホフマン教授は、次のように述べています。
「私たちの調査結果では、大気汚染粒子への長期的な曝露は、高血圧の自己申告や、高血圧薬服用の増加と関連していることが示されました。実際ほとんど全ての人が生涯の中で大気汚染にさらされるため、これにより高血圧症例が増え、個人と社会に莫大な負担をかけています。」

「交通騒音にさらされることは、大気汚染への曝露と原因が重複する部分が多く、汚染が健康に及ぼす悪影響の推測に混乱をきたす可能性があります。しかしこの研究では、交通騒音を抑制した後もなお、大気汚染と高血圧との関連は無くなりませんでした。大気汚染と騒音に対する予防策はそれぞれ異なるため、これは重要です。」

「一つの非常に重要な側面として、この関連は現在の欧州における大気汚染基準をかなり下回る地域に住む人に見られたことがあります。
これは、現在の法律は欧州に住む人を大気汚染の悪影響から守るには十分ではないことを意味しています。」

世界心臓連合によると、高血圧は早死や死亡の最も重要な危険因子であるといいます。

出典:2016年10月27日更新 Health Spectator UK 『Could living near a busy road be giving you high blood pressure?』(2019年5月23日に利用)
https://health.spectator.co.uk/living-near-busy-road-giving-high-blood-pressure/