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JapanRx / 歯磨きを1日怠るよりも、パートナーと歯ブラシを共有するべきか?

歯磨きを1日怠るよりも、パートナーと歯ブラシを共有するべきか?

- 歯ブラシを共有する人が多い
半数の人が過去に歯ブラシを共有した経験があるそうです。

これは、私たちが行った非常に合理的な世論投票と専門家の意見にに基づいています。

メルボルン大学で口腔生物学の講師を務めるサマンサ・バーン氏は、「割合は恐らく50対50程度だろうと」話しています。

オーストラリア歯科協会クイーンズランド(Australian Dental Association Queensland)の代表を務めるエイドリアン・フリック氏はこれに同意し、歯ブラシの共有は一般的であると述べています。

「配偶者間や親子間でよくあると耳にします。」


- なぜ問題なのか
~口腔内のバクテリア~
口腔内を巣とする最近は700種以上存在しますが、個人の口腔内に住む細菌は200種程度であり、その他真菌やウイルスと併せて存在しているとされています。

しかし、悪いニュースばかりではありません。
これらの細菌のほとんどが、私たちにとって良い働きをしています。

「ほとんどの細菌に害はなく、むしろいくつかの点において有益であると言えます。」とバーン医師は話します。

口腔内に一般的に見られ、害となる可能性のある細菌には、ストレプトコッカス・ミュータンス(虫歯と関連付けられることが多い)やポルフィロモナス・ジンジバリス、トレポネーマ・デンティコラ(歯周病と関連付けられる)があります。

バーン医師は、こうした疾患の大半は清潔な口腔環境維持や食事によって防げると言います。


- 歯ブラシに付着している細菌とは?
前述した3種の細菌は、生きたまま歯ブラシに生息していることがわかっています。

「歯ブラシを1度使用すると、その歯ブラシは口腔内にいる細菌の住み家となります。」と、フリック医師は話します。

「濡れたままの歯ブラシには、真菌類も繁殖します。」

歯ブラシの使用後はきちんと乾かすことで、口腔内より移った細菌の殆どを殺菌することができると、バーン医師は言います。

「口腔内の微生物は、歯ブラシの上で生存できるようにはできていません。」

より大きな問題を引き起こす細菌は、恐らく鼻腔や皮膚、手、浴槽自体(トイレの水を流した際に空気中に舞ったものなど)などに由来すると、バーン医師は説明しています。

こうした細菌には緑膿菌や黄色ブドウ球菌、大腸菌があります。


- 歯ブラシの共有はキスよりもリスクが高いということ?
バーン医師によると、それは恐らく違うといいます。

「現実として、誰かとキスをする関係である場合、歯ブラシを共有してもそれほど差は出ません。」と彼女は言います。

「人と共同生活をすると、どちらにせよ前述のような微生物を交換し合うこととなります。」

フリック医師は、歯ブラシの共有はキスをすることと大差ないというのは「良い点を突いてる」と話します。
しかし、「もしあなたのパートナーがウイルスに感染した場合、歯ブラシの共有で感染が広がる可能性がある」とも話しています。

「歯ブラシは1人1本用意した方が、リスクを軽減できます。」

出典:2019年6月4日更新 ABC Net Life 『Should you share a toothbrush with your partner over skipping a night of brushing?』(2019年6月7日に利用)
https://www.abc.net.au/life/is-sharing-a-toothbrush-with-your-partner-ok/11147236