電話: (050) 5534-5772

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / 朝食の量を増やすと良いのは何故?

朝食の量を増やすと良いのは何故?

健康や食事の目標を達成しようとするとき、食事の量を増やすことが優先事項にはならないかもしれません。
しかし、適切なタイミングで食事の量を増やすことには、実際あらゆる点で良い効果があります。

このケースでは、一晩良く眠った後、起床して直ぐに朝食をとる、朝が適切なタイミングとなります。
起床後に食べたり飲んだりする物は、日中の認知能力や気分、エネルギーに多大な影響を与えることが示されているため、朝食は一日の中で最も重要な食事であると考えられています。

内分泌学会が最近実施した研究では、朝食はこれまで考えられてきたよりも、全体的な健康状態において大きな役割を果たすことが示されました。
The Journal of Clinical Endocrinology&Metabolismに掲載された新しい研究によると、朝食の量を増やすと、夕食の量を増やした場合と比較してカロリーの消費量が2倍になり、結果として食欲、特に甘い物に対する欲求が減り、血糖値やインスリンレベルが正常化するといいます。
つまり、いつ、何を、どの位食べるかが関連しているということです。


<朝食は代謝が活性化する>

研究者は、3日間低カロリーの夕食と高カロリーの夕食を交互にとった男性16人の評価を行いました。
研究期間中、被験者の全体的な空腹度、血糖値および甘い物への欲求の他、食事誘発性の熱発生もしくはDIT(体が食物を代謝する効率を測る)が調べられました。

結果研究者は、被験者の朝食後のDITは、夕食後と比較すると2.5倍高くなることを発見し、朝食事をとった後は代謝がより活発であることが示されました。
加えて、高カロリーの朝食を摂取することは、空腹感や甘い物に対する欲求が減り、日中間食する可能性が減少することと関連していました。
その他、インスリンや血糖値の低下とも関連しており、結果的に糖尿病リスクも低下します。


<食欲の低下>

体重を減らしたいと考える人の間で、朝食を飛ばすことは一般的です。
しかし、研究では、朝に食べる量を減らすと、間食が増え、昼以降の食べ過ぎに繋がり、減量目標を台無しにしてしまうことが示されています。

内分泌学者のミニシャ・スード博士によると、カロリー摂取をコントロールしようとして朝食を何度も飛ばす人が居るといいます。
「これは私たちの正常な概日リズムに反するものであり、朝食の空腹信号が強い一部の人にとっては、昼食時に断食状態が“途切れる”際の食べ過ぎに繋がる可能性があります。」と、スード氏は言います。
「また、夕食時の食べ過ぎに繋がることもあります。これは部分的に、“カロリー不足を補おうとする“心理が働くことが原因です。この方法は多くの場合、裏目に出てしまいます。」

スード氏によると、朝はインスリンへの感受性が高い、つまり食後の血糖値コントロールに必要なインスリンが低いといいます。
「朝の時間は代謝の効率性が高く、私たちの“摂取時間”の内早い時間帯では最もインスリン感受性が高くなります。そのため、食事誘発性熱産生(DIT)および全体的な代謝は、1日の早い時間帯においてより効率的になると考えられるのです。」

上記に加え、朝や日中は身体的活動性も高く、身体活動はインスリンや血糖値管理に役立ちます。


<毎日の燃料>

Yale Medicine Bariatric&Minimally Invasive Surgeryの部門長であるジョン・マガーニャ・モートン博士は、特に減量を試みている場合は、1日の早い時間帯の食事量を増やすことを推奨しています。
これは、研究では私たちの代謝率は夜になると低下し、体が食べ物を消化して燃料として燃やすまでの業務量が増えることが示されていることが理由です。

また、朝食はバランスの取れた食事(例:果物、卵、オートミール、ヨーグルト)をとり、菓子パンや甘いシリアルなどの加工食品を避けると良いでしょう。
モートン博士は、これらの食品は吸収が早く、血糖値の上昇を引き起こすと付け加えています。

「私が信じる諺の一つに、朝は女王のように、昼は王女のように、夜は貧乏人のように食べるべき、というものがあります。」と、モートン氏は述べました。

出典 2020年2月21日更新 Medical Daily『Is It Normal to Have One-sided Back Pain?』(2020年2月25日に利用)
https://www.medicaldaily.com/why-eating-big-breakfast-good-thing-449650