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JapanRx / 排卵誘発剤は乳癌リスクを増加させない可能性

排卵誘発剤は乳癌リスクを増加させない可能性

過去の研究では乳癌リスク増加と不妊薬の使用との関連が報告されましたが米国国立がん研究所によると新しい研究ではそういった関連性はないとしています。 この研究は米国のジャーナルのCancer Epidemiology, Biomarkers & Preventionに掲載されました。 排卵が正常に機能していない女性のために不妊治療薬が使用されます。 この薬は女性のホルモンが自然に排卵を誘発するように体に作用します。 薬の単独使用でも女性の妊娠補助になりますが、子宮内授精(IUI)や体外受精(IVF)などの生殖補助医療(ART)と一緒に使用することもあります。 不妊治療薬が乳がんのリスクの増加に関係があるのかしばらくの間分かりませんでした。 多くの研究では薬と乳がんは良い相互作用をもたらす可能性があると示唆していますが 更なる調査が必要だとしています。 国立がん研究所(NCI)ホルモンと生殖疫学主任ルイーズA.ブリントン氏は 薬と乳がんリスクの長期的な相互関係が知りたいので、薬か病気に影響を与える要因を制御して研究を行う必要があると語りました。 研究チームは1965年から1988年の間に5箇所の異なる医療施設で 不妊と診断された12000人以上の女性のデータを分析しました。 そのうち9892人のデータが研究に使用され2010年まで追跡調査が行われました。 749人が追跡調査中に乳がんを発症しました。 研究チームは696人の診断データを入手することができ、そのうち536人は浸潤性乳がんを発症していました。不妊治療薬のクエン酸クロミフェン(商品名Clomid)またはゴナドトロピンを服用していた女性は、これらの薬を服用しなかった女性に比べ乳がんのリスク増加は見られませんでした。この研究での女性データでは排卵誘発剤による乳がんリスクの増加が見られなかったと結論付けました。 チームは、 クロミフェンの12サイクル以上を使用していた女性は、薬を使用していない女性に比べ1.5倍の乳がん発症率が高いことが分かりました。 ブリントン氏は、現在の医療環境下では3-6サイクルで100mgの服用に制限していており、この研究データは過去に250mgまでの服用が許可されていた環境下のため条件の違いを言及しました。何人かの女性は高用量で長期間服用していたともされています。 さらにクエン酸クロミフェンやゴナドトロピンを服用して不妊が治療できなかった女性は 薬を使用しなかった女性に比べ乳がんリスクが2倍であることが分かりました。 ブリントン氏はこれらの小さなグループの乳がんリスク増加は 薬の副作用というよりも慢性の不妊症と関係があると見ています。 さらなる研究のため不妊治療薬を服用する女性の調査を続けていくことが重要であると述べています。彼女はこの研究で乳がんを発症した女性の平均年齢は53歳であり、これら通常の乳がん発症年齢よりも若い年齢であることを言及しました。 不妊治療薬を使用歴があり、乳がんの平均発症年齢に近づいている女性は検査の持続すべきとし、現在の医療環境下での不妊治療薬の長期的影響の研究が必要であるとブリントン氏は述べました。

以下のサイトより引用
http://www.medicalnewstoday.com/articles/274863.php