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慢性便秘患者は摂食障害を起こすことが多い

胃腸症状に伴う不安が原因で、慢性便秘を患う患者が摂食障害を発症する可能性があるという研究結果が出ています。

マサチューセッツ総合病院精神科のヘレン・S・マレー氏と彼女の同僚研究者は、摂食障害を患う人が便秘やその関連症状などの胃腸障害を発症するケースが多く見られると記述しています。

「予備研究では、摂食障害の治療を受けた患者の胃腸症状スコアの平均値が、治療前から治療後にかけて大幅に減少したことが示されました。これは、摂食障害の原因が、胃腸症状の維持に関連している可能性を示唆しています。」と、彼らは記述しています。
「摂食障害の原因と便秘症状の関連については十分な試験が行われていませんが、不安は重要な要素である可能性があり、他の研究者によって、不安は橋渡し役であるとの仮定されてきました。」

この関連をさらに調査すすため、研究者は2017年から2018年に三次医療センターを訪れた慢性便秘患者279人のデータを分析しました。
患者は、便秘症状や病院不安、うつスケール、内臓感度指数を含む標準的な心理測定を受けました。

マレー氏と同僚研究者は、摂食態度試験26を使用し、患者の潜在的な摂食障害を評価し、臨床的に有意な摂食障害を最低20のスコアで定義しました。

研究者は、53人(19%)の被験者が摂食障害を患っていることを特定しました。
摂食障害があることは、病院不安とうつ病スケールに基づく全体的な不安スコアの上昇、および内臓感度指数に基づく胃腸固有の不安スコアの上昇と関連していました。

胃腸固有の不安は摂食障害と便秘の関係性を完全に仲介した、と研究者は述べています。

「私たちの調査結果は、医師が慢性便秘患者、特に腹部固有の便秘症状を報告した患者において、摂食障害の有無を検査する可能性を含む臨床実践に大きな影響を与えると考えます。」と、彼らは記述しています。
アレックス・ヤング氏は次のように述べています。
「加えて、摂食障害があることは、全体的な、および胃腸固有の不安測定スコアの上昇と関連していました。これは、特に胃腸の感覚に関連する不安/恐怖を訴える患者に対する検査が必要であることを示しています。」

出典 2020年1月9日更新 Healio Gastroenterology『Eating disorders common among patients with chronic constipation』(2020年1月15日に利用)
https://www.healio.com/gastroenterology/motility/news/online/%7B9a96945e-91d3-42ab-a988-e1c42462f45e...