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心臓発作を起こした女性は「治療を受ける確立が男性の半分」

心臓発作を起こした女性は、推奨薬剤治療を受ける確立が男性の半分であると、新しい研究は主張しています。

エディンバラ大学の研究者は、48,000人を対象に、高感度トロポニン血液検査の使用への反応を調べました。
この検査では、男女で異なる測定方法がとられました。

女性のわずか半数以下(47%)しか、胸痛が起こった後にスコットランドの病院の救急外来を訪れていません。
トロポニン血液検査を行うと、男女同様の割合(女性は22%、男性は21%)で、心臓発作や損傷を起こしていたことが判りました。

しかし、診断を受けたにも関わらず、心臓発作や損傷を経験した女性患者は、男性と比べて半数しか、十分な治療を受けていないことが判明しました。

ステント治療を受けたのは女性患者のわずか15%であった一方、男性患者では34%でした。

一方、抗血小板剤二剤併用療法を受けた女性患者は26%、男性患者では43%でした。
また、16%の女性はスタチンなどの予防治療を受けており、男性でこの割合は26%でした。

研究は英国心臓基金(BHF)資金提供を受け、Journal of the American College of Cardiologyで発表されました。

研究は、同じくBHFの資金提供を受けて最近行われた研究に続いて実施されました。
この研究では、「心臓発作の性差」が、10年間でイングランドとウェールズの女性約8,000人の不必要な死に繋がっていることがわかっています。
彼女たちは、男性と同様の治療を受けていなかったのです。

ケン・リー博士は、BHFの臨床研究員、およびエディンバラ大学の最新の研究の執筆者です。
彼は、心臓発作の診断は「パズルの一つのピースに過ぎない」と述べています。

「医療従事者は、検査結果や患者の既往歴を主観的に判断することがあります。そして、無意識のバイアスが、診断に影響する可能性があるのです。」と、リー博士は言います。

「これは部分的に、診断率が上昇したにも関わらず、心臓発作後に受ける治療において、女性は不利な立場に置かれている原因と言えるかもしれません。」

リー博士は、「男性と女性の生物学的な違いに取り組む」ことで、研究チームは「心臓発作を起こしたより多くの女性を発見する」ことができると付け加えました。

「さもなければ、これらの女性は誤った診断を受ける恐れがあります。」と、彼は述べています。

「重要なのは、男女において異なる測定法を採るこの血液検査が治療方針の決定に用いられており、
心臓発作を起こした男女のこうした治療格差に取り組む必要があるということです。全ての女性が恩恵を受けられるよう、心臓発作の診断改善する必要があります。」

ソーニャ・バブ-ナラヤン博士は、BHFの医療ディレクターおよび循環器専門医です。
彼女は、「非常に将来有望である」と高感度トロポニン血液検査の使用について考えており、これは心臓発作の診断を改善し得ると話しています。

「しかし、この診断の向上を、治療の改善や、女性の心臓発作の生存率改善に繋げていく必要があります。」と、バブ-ナラヤン博士は言います。

「医療従事者が女性の心臓治療における不平等を認識し、誰もが心臓発作の症状を検出できることが重要です。」

バブ-ナラヤン博士は、研究数の増加や意識の高まりが、「心臓発作の性差を無くす」ことに役立つと付け加えています。

出典: 2019年10月15更新 Independent『WOMEN WHO SUFFER HEART ATTACKS ‘HALF AS LIKELY AS MEN TO RECEIVE TREATMENT’』(2019年12月4日に利用)
https://www.independent.co.uk/life-style/health-and-families/heart-attack-women-men-treatment-chest-...