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JapanRx / 回虫の研究により、抗うつ剤が延命に役立つ可能性

回虫の研究により、抗うつ剤が延命に役立つ可能性

抗うつ薬は、体が飢えていると錯覚するように脳を騙すことで、より長く回虫が生息するのを助けるのかもしれないという研究を米国の研究者が水曜日に報告した。

ジャーナルネイチャー誌に研究者が発表したところでは、ミアンセリンと呼ばれるこの薬剤は、エレガンス線虫の寿命を約30%延長しました。
彼らは、同じメカニズムが人々がより長生きするのに一役買うかどうかを知りたいと考えています。
シアトルのフレッドハッチンソン癌研究センターのマイケル・ペトラスカク博士は、他の抗うつ薬を含む3つの他の化合物も同様の作用を有することを明かにしています。
しかし、延命には負の要素があります。

ペトラスカク博士は電話でのインタビューで、
「体重増加と食欲の増加が副作用の1つと考えられています。これが不人気の理由の1つです。 多くの研究は、特定の動物を少々飢えさせること(約30%食べる量を減らすこと)によって、彼らがより長く生きることができることを示しています。 これがヒトで起きるかどうかは完全には明らかではないものの、研究者は空腹時の苦痛を経ないで、カロリー制限の有益な効果を再現したいと考えています。」と回答しています。

ハワード・ヒューズ医学研究所の研究者リンダ・バック氏らは、これを行う可能性のある薬物を探していました。
エレガンス線虫はその小さなサイズにもかかわらず、その生物学的にヒトおよび他の動物のものに類似しているので、よく回虫または線虫での研究に利用されます。
バック氏のチームは88,000種類の薬物化合物を無作為に検索して、エレガンス線虫を長く生存させるかどうかを調べました。

彼らは寿命を20%から30%延ばす4つの薬物を発見しました。最も強力な効果を有する薬物は、四環系抗うつ薬として知られるミアンセリンでした。
それは気分と食欲と関連している神経伝達物質またはメッセージ伝達化学物質セロトニンによって脳細胞シグナル伝達を阻止します。
この薬はヨーロッパでBolvidon、Norval、Tolvonなどのいくつかのブランド名で使用されていますが、米国では通常使用されていません。
この薬は、再生不良性貧血や免疫系細胞への他の影響を引き起こす可能性があります。

バック氏のチームは、この回虫のセロトニンの干渉に加えて、受容体に別の神経伝達物質であるオクトパミンも遮断することを発見しました。
他の研究によればセロトニンとオクトパミンが互いに補完しあうかもしれないと示唆しており、セロトニンが食物の存在を示し、オクトパミンシグナルが飢餓を示します。

バック氏は、ミアンセリン薬がオクトパミンにそってバランスをとり、脳を騙して飢えていると思わせる可能性があると語りました。
ペトラスカク博士は、別の抗うつ薬、ミルタザピンも同様の効果があると述べました。
シプロヘプタジンと呼ばれる抗ヒスタミン剤や片頭痛薬、メチオテピンと呼ばれる人々には使用されていない化合物も、セロトニンに影響を及ぼし、回虫の寿命を延長させました。
彼らは、セロトニンに影響を与える他の人気のある抗うつ薬を試験し、それらが回虫を長く生存させないことを発見しました。

ペトラスカク博士はこれは回虫から人間まで広がっていますと言っていますが、人々が長生きを希望して薬品に殺到するのではないかと懸念もしています。

記事元: http://www.reuters.com/article/us-depression-lifespan-idUSN2121080820071121