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医師が前立腺がんについてあなたに話していないこと

7人に1人の男性が生涯で前立腺がんを発症します。
この疾患に関する事実を知っておきましょう。


<医師は患者と存分に話し合う必要がある>
最近の研究では、多くの医師が前立腺がん検査の長所と短所について患者と話し合っていないことが明らかになりました。
私たちは医師が情報共有を医師に頼るしかなく、これは心配ですよね。
ブラウン大学の研究者らは、検査の長所と短所について医師と話しあったのは、前立腺特異抗原検査を受けた男性の僅か3人に1人のみであったことを発見しました。
検査の長所と短所を知らされることなく検査を受ける傾向にある男性は、定収入で、高校を出ておらず、保険がない、もしくはヒスパニック系の人種でした。
MedlinePlusの報道によると、この研究の共同著者であり、ブラウン大学公衆衛生大学院で疫学の助教授を務めるアニー・ジェルスビック氏は、「最も立場の弱い男性が、十分なカウンセリングを得られていませんでした。」と述べているといいます。
journal Urologyのオンライン版で発表されたこの調査結果は、研究著者により「憂慮すべき事態である」と表現されています。
男性のこの種のがんは女性の乳がんよりも一般的であるため、話し合いを行う必要があります。


<前立腺がんは非常に一般的である>
「これは男性で2番目に多いがんであり、がんによる死因としては肺がんおよび大腸がんに続き、3番目に多くなっています。」と、カリフォルニア州サンタモニカにあるプロビンス・セントジョンズ・ヘルスセンターのジョン・ワインがん研究所で泌尿器腫瘍学研究プログラムのディレクター、教授、泌尿器科長を務めるティモシー・ウィルソン医師は述べています。
アメリカがん治療センターによると、ほとんどの症例において、疾患の初期段階で明らかな症状が現れることはないといいます。
症状は男性によって異なる場合があり、一部は別の疾患によって引き起こされている可能性があります。
結局、おかしいと感じたことは全て医者に相談することが重要なのです。
一般的な症状には、排尿時の熱傷感や痛み、排尿困難、排尿開始時および終了時の困難、夜間の頻尿、膀胱コントロールの低下などがあります。
がんが周囲の組織や骨まで拡大すると、精液に血が混じったり、勃起不全や射精痛が起こったり、脚や股間部分の腫れ、腰や脚および足の麻痺や痛み、骨の持続する痛み、もしくは骨折を引き起こすことがあります。


<全ての男性に検査や治療が勧められる訳ではない>
前立腺特異抗原(PSA)血液検査は多くの物議を醸しており、これは欧州および米国の大規模研究に起因しています。
検査では、前立腺にある細胞によって作られるPSAタンパク質値を測定します。
ここでタンパク質値の上昇が見られた場合、がんがある可能性があります。
しかし、研究者は、この検査(もしくは検査スコアが疑わしかった場合の生検や治療)を飛ばした男性の寿命は、定期的な検査を受けた男性の寿命と同様であることを発見しました。
何故でしょう?
前立腺がんの成長は非常に遅いことがあり、検査や治療を避けた男性はがんが危険な状態となる前に別の原因で死亡する傾向にあったのです。
毎年検査を受けていた男性は、がんの診断を下され治療を受ける傾向が高くなりましたが、長生きした訳ではありませんでした。
そして、前立腺がんの手術および治療には尿失禁やインポテンツ、排便管理不全などの深刻な副作用が伴うため、彼らは人生の質が著しく低下するリスクにさらされていたのです。


<PSAは問題となり続けている>
一度は男性が受けられる最も重要な検査として称賛されたものの、2012年に米国予防医学専門委員会(USPSTF)が健康な男性は定期検査を行わないことを推奨すると、一転して逆境に立たされました。
この推奨は、PSA検査の効果が不必要な治療による害を上回らないことを示唆する証拠の増加に基づくものでした。
とある研究では、過剰診断は年を重ねる毎に増え、55歳では27%、75歳では56%となると推測されています。


<スクリーニング検査は向上している>
「マルチパラメトリックMRIを併用する従来の検査アプローチにより、生検が以前よりも正確になり、より重度のがんを抱える男性を特定し、早期により効果的な治療を行うことが可能になりました。」と、ウィルソン氏は説明します。
「加えて、新しい遺伝子検査(Prolarisおよびoncotype Dx)は現在FDAの承認を得ており、患者に治療が本当に必要かどうかを判断する際役立つ可能性があります。」
ロサンゼルスにある泌尿器がん専門病院の医療ディレクターおよび泌尿器外科医を務めるS.アダム・ラミン医師は、55~59歳の(家族歴がある場合はこれよりも若い)男性は、PSAに加えて直腸指診(DRE)についても知っておくべきであると言います。
「DRE検査はほとんどの男性にとって第一選択肢とはなりませんが、安全かつ簡単であり、一時的な不快感よりも潜在的利益が大幅に上回ります。」と、彼は言います。
「検査には考慮すべき要素がたくさんあり、検査の実施有無は知識豊富で信頼のおける泌尿器科医の助言とともに判断される必要があります。この検査のことを認識し、病院の診察予約を取ることを最優先事項とすることが、最も重要な第一歩です。」


<新しいガイドラインの使用が推奨されている>
米国予防医学専門委員会(USPSTF)は2012年、健康な男性は前立腺がんの定期検査を行わないように
推奨事項を改定しました。
現在USPSTFは、この検査を55~69歳の男性に対して、長所と短所の可能性について医師と詳細に話すべきであることを意味するグレードCに設定しています。
70歳以上の男性に対しては、この検査は未だグレードDに設定されており、害がリスクを上回るため、この年齢層には推奨されていません。
「2017年のガイドライン改定により、医師と患者の間で、検査による利益が潜在的なリスクを上回るかどうかを含む話し合いを行うことが推奨されています。」と、ラミン氏は言います。
「この決定は、私を含む多くの泌尿器科医が推奨しています。

出典: 2019年9月20更新 The Healthy『What Doctors Haven’t Told You About Prostate Cancer』(2019年11月27日に利用)一部抜粋
https://www.thehealthy.com/cancer/prostate-cancer/what-doctors-havent-told-you-about-prostate-cancer...