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JapanRx / 前癌病変の治療に役立つ局所乾癬薬

前癌病変の治療に役立つ局所乾癬薬

Journal of Clinicalの調査によると、扁平上皮癌と呼ばれる皮膚癌の前駆細胞である光線性角化症患者は、数年間臨床で使用されている2つの局所薬の組み合わせによって著しく効果が見られる可能性があるといった研究報告がされています。  

『カルシポトリオールと皮膚癌前駆体免疫療法の併用による、カルシポトリオールの無作為試験』によると、乾癬の局所薬、カルシポトリオールが化学療法薬5-フルオロウラシル(5-FU)の局所製剤と相乗的に作用し、強力な免疫応答を誘導することが示されています。
これは、前悪性病変に対して、その数を有意に減少させるといった報告です。  

以前の研究では、研究者らは、アレルギー性皮膚炎の患者が皮膚癌から保護されることが示されていました。
この効果は、T細胞を補充し、強力な抗腫瘍応答を呈する不完全な皮膚によるタンパク質TSLPの放出によって引き起こされると考えられています。  

乾癬の局所薬であるカルシポトリオールは、TSLPの発現を誘導することが知られており、この薬剤が癌の新しい免疫療法アプローチとして使用できることが示唆されています。  

第1相試験(NCT02019355)には、カルシポトリオールと組み合わせた標準的な5-FU化学療法プラスワセリン、または5-FUのみを治験されるように 無作為化された光線性角化症患者132人が登録されました。
被験者は配合薬のクリームを、1日2回、4日間適用しました。  

「この研究の背景にある考え方は、カルシポトリオールと前癌細胞を破壊する5-フルオロウラシルとを併用することにより、皮膚の免疫反応が高まることを誘導することでした。」と、ワシントン大学の皮膚科教授で皮膚科医であるリン・コーネリアス博士は発表しました。  
このようにして、破壊された前癌細胞は細胞タンパク質または抗原を放出し、応答する免疫系の高まりを促進します。 私たちは2剤配合製剤を5-フルオロウラシルの単剤投薬と比較しました。 この治験は5-フルオロウラシル単剤の標準的治療に一般的に行われる2〜4週間ではなく4日間と短期でした。  
研究の初めに、両群の被験者は、検査により顔、頭皮、右腕および左腕といった身体の各部分に同様の数の前癌病変を有していたことがわかっています。  

治療後、治験薬を割り当てられたグループは、標準療法を受けたグループと比較して大きな改善が示されました。 
実際、カルシポトリオール群の患者の顔面、頭皮、右腕および左腕の病変の数は、それぞれ88%、76%、69%、79%減少しましたが、対照群の患者の減少率はそれぞれ26%、6%、10%、16%とわずかでした。  

被験者からは、治療によって誘発された免疫応答によって引き起こされたと思われる、より多くの発赤、また灼熱感の増加が報告されました。  
重要な点として、研究者からは、併用療法を行なった場合、すでにピオル療法を受けていた患者の痛みや不快感を軽減したことも報告されました。  
「カルシポトリオールは免疫応答を誘導することが示されているので、後に、活性化T細胞の抗腫瘍免疫が、後癌性および癌性の皮膚病変の両方を予防するのに役立つかどうかが見られるのではないかと興味深いです。」とコーネリアス博士は述べました。
「現在、2つの治療群の間で前癌性および皮膚がんの発症率に差があるかどうかを判断するために、被験者へ再度、調査を行なう予定です。」   

【以下のウェブサイトより引用】 
https://immuno-oncologynews.com/2016/12/05/topical-psoriasis-medication-may-help-fight-premalignant-...