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JapanRx / 人食いバクテリアが以前はいなかったビーチにまで広がる可能性

人食いバクテリアが以前はいなかったビーチにまで広がる可能性

新しい報告によると、海洋に生息する「肉食性細菌」、いわゆる人食いバクテリアは、気候変動のために、
以前は影響のなかった海水にまで広がっている可能性があります。

この報告書の執筆者は、アメリカ・デラウェア州とニュージャージー州の間に位置するデラウェア湾からの海水または魚介類を食べた人々で、
重度の肉食性細菌感染症の5件の症例を説明しました。

この感染症は歴史的に見てもデラウェア湾での発生はまれです。

それは「ビブリオブルニフィカスと」呼ばれるこの病気の原因となる細菌は、メキシコ湾のようなより暖かい水を好むためです。
しかし、気候変動による海面水温の上昇に伴い、ビブリオブルニフィカスはさらに北上し、以前はこの細菌が立ち入れなかった地域で
これらによる感染症を引き起こしている可能性があると著者らは述べました。

ニュージャージー州カムデンのクーパー大学病院の著者らは、本日(6月17日)に発表された、 Annals of Internal Medicine誌に掲載された
報告書の中で次のように記しています。
「臨床医はビブリオブルニフィカス感染が伝統的に発生していた地理的範囲外で、発生している可能性を認識しているべきであると考えています。」

ビブリオブルニフィカスは、通常、華氏55度(摂氏13度)を超える海水に生息しています。
人に感染する経路は2つの可能性があります。 バクテリアに汚染された海産物を食べるか、またはバクテリアを含む海水に傷口が直接触れた場合です。

ビブリオブルニフィカスに感染したほとんどの人は軽度の症状しか発症しませんが、生命を脅かす皮膚感染症または血流感染症を発症する人もいます。

ビブリオブルニフィカスは壊死性筋膜炎を引き起こす可能性があります。
壊死性筋膜炎は、皮膚や筋肉組織を急速に破壊するまれな「肉食性」の感染症でこれは炎症部の切断または死に至る可能性さえもあります。

著者らは、2008年から2016年までに彼らの病院での、ビブリオブルニフィカス感染症の症例は毎年1件のみでしたが、
2017年と2018年の夏には、その数が5件に急増したと述べました。

これらの患者は全員がデラウェア湾でカニか、またその地域の魚介類を食べました。
そして全患者が壊死性筋膜炎を発症し、そのうち、一人の患者が死亡しましたた。

ある症例では、46歳の男性がカニ漁を行っている時に足に軽傷を負いました。 
日後、彼は進行性の痛み、けがをした足の腫れと水疱を発症し、診断の結果、それがビブリオブルニフィカスによる感染症であることが判明しました。
彼は足から死んだ組織を取り除くために緊急手術を必要とし、そして手術でできた大きな傷を修復するために、
皮膚片移植を行う必要がありました。

別の症例では、64歳の男性が、カニを洗って食べた後、右手に重度の腫脹と大きな水疱を発症しました。
緊急手術を受けたにもかかわらず、彼は心拍数異常を起こし、間もなく死亡しました。

そして60歳の男性がデラウェア湾のカニを一匹ずつ獲って食べたところ、右足がどんどん腫れてきました。
彼は足の圧力を軽減するための手術を必要としました。しかし、彼の状態は悪化し壊死は他の手足にまで広がってしまいました。
男性はかろうじて命は救われたものの、結局、四肢すべてを切断する必要がありました。

疾病管理予防センター(CDC)によると、ビブリオブルニフィカスによる壊死性筋膜炎感染症は通常健康な免疫システムを持つ人々には起こりません。
慢性肝疾患やその他の免疫系を弱める症状がある場合にはビブリオブルニフィカス感染の危険性が高くなります。

新しい報告書に記載されている5件の症例のうち、3人がB型またはC型肝炎、1人が糖尿病でした。
ビブリオブルニフィカスによる感染を防ぐために、CDCは開放創傷のある人は傷口が塩水や半塩水に触れるのを避けるか、
または防水性の包帯で創傷を覆うことを推奨しています。

 CDC(アメリカ疾病管理予防センター)は、病気に罹る可能性を減らすため、生の魚介類や調理が不十分な貝類を食べることを避けることも推奨しています。  

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.livescience.com/65731-flesh-eating-bacteria-spreading-climate-change.html