中国はコロナウイルスの症例の減少を報告。一方で科学者はウイルスが容易に広がる可能性を警告

（ロイターニュース）　中国はコロナウイルス発生の中心である湖北省での新しい症例が劇的に減少したことを報告しましたが、一方で、科学者は新しいウイルスが以前に信じられていたよりもさらに容易に広がるかもしれないと報告しています。

中国の湖北省の中央部では、新規症例が1日前の1,693件から減少し、1月25日以来の最低となる349件の新たな確定症例を報告しました。

死者数は前日132件から108件増加し、中国では2,100人以上の死者、症例は74,000件以上となりました。

この新しい数には、州内で確認されなかった279件の症例が含まれていますがそれは、通常よりも多い数です。それについての説明はありませんでした。それを除くと、水曜日の新規症例数は628件ですが、依然として大幅な減少です。

中国は、昨年末に湖北省の中央部で出現したウイルスを封じ込めるために厳しい旅行制限を課したため、その後、国の経済を元の軌道に戻すのに苦労しています。

中国本土以外では、6人がこの病気で亡くなりました。

世界各国の政府は、この病気が世界的な大流行になるのを防ごうとしています。

オーストラリアのカンタス航空（QAN.AX）は木曜日、コロナウイルスの流行によるアジアからの旅行者の需要の減少に対応するため、18機の飛行機を飛ばさずに地上に配置し、人員の募集を凍結、30,000人のスタッフに年次休暇を消化するように依頼していると発表しました。

科学者は水曜日、ニューイングランドジャーナルオブメディシンの予備調査結果を発表しました。それによると、症状のない患者がおり、ウイルスが容易に広がることを示唆しています。

「確定した場合、それは非常に重要となります。」

とミネソタ州ロチェスターにあるメイヨー・クリニックのウイルス学者およびワクチン研究者であるグレッグ・ポーランド博士は述べました。

彼は、研究に関与していません。

帰宅が始まる

日本に停泊中のクルーズ船にいる数百人の乗客が、2週間以上にわたって検疫のために船上に拘束されていましたが、日本政府のコロナウイルス　発生への対応に対する批判が高まったため、水曜日に下船が始まりました。

乗客がダイアモンドプリンセス号から降りた後でも、日本の当局は79件の新しい症例が船内で発見されたと発表しました。

患者数の合計は少なくとも620人となり、これまでにわかっている中国本土以外での症例数の半分以上を占めました。

ダイヤモンドプリンセス号は2月3日から東京近郊で隔離されていますが、当初は約3,700人が乗船していました。

オリンピックが開催されるわずか数ヶ月前に起きた船上での病気の急速な拡散が日本の当局に対する批判につながりました。

検査結果が陰性となり症状を示さなかった乗客は水曜日から自由に下船できるようになりました。

約500人が水曜日に下船すると予想され、残りの2人は次の2日間のうちに船を離れます。

感染が確認された人は病院に送られる予定でしたが、感染した乗客とキャビンを共有していた人は引き続き船に残っています。

乗客と乗組員の約半数は日本人であり、許可が下りたら家に帰ることができます。

カナダを含む他の国々は、乗客を帰国させ到着時に検疫することを発表しています。

米国は今週、カリフォルニア州とテキサス州の空軍基地に300人以上の乗客を送りました。

「私はこの船から降りたいと強く願っています。」

とオーストラリア人の乗客、ヴィッキー・プレスランドさんは言います。

彼女は、ダーウィン市での14日間の検疫のための避難便に乗るオーストラリア人のグループの1人でした。

「完全に不十分」

日本の神戸大学病院の感染症の専門家である岩田健太郎氏は、船に乗り込むことを志願しており、感染制御の取り組みを「完全に不十分」であり、　基本的なプロトコルに従わなかったと述べました。

「船内には専門に感染制御を担当する人は一人もおらず、感染予防を専門に担当する人はおらず、官僚がすべてを担当していました。」

と彼はYouTubeの動画で述べています。

加藤勝信厚生労働大臣は日本の努力を擁護しました。

「残念ながら、感染症例が出ましたが、深刻な症例を防ぐために可能な限り適切な措置を講じる必要があります。」

と加藤は国営放送のNHKを通じ報告しました。

米国疾病管理予防センター（CDC）は、日本の努力は「船上にいる個人の間の伝播を防ぐのに十分ではなかったかもしれない。」

と述べました。

クライドさんとレニーさんのスミス夫妻は、ともに2月3日にウイルス検査で陽性となり日本で入院中の80歳のアメリカ人乗船客です。

「私たちは病院の対応に満足しています。」

と東京西部にある病院でクライド夫妻はそのように述べました。

「彼らは私たちをよくケアしてくれています。これは私が今まで見た中で、最も新しく素晴らしい病院です。」

最初から、専門家は船の検疫に対して疑問を提起していました。

乗客は2月5日まで部屋へ監禁されていませんでした。乗客への検疫が行われる前日には、ダンス、クイズゲーム、エクササイズクラスなどのイベントが続いていました。

【以下のリンクより引用】

Reuters