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世界的に高血圧症が増加

血圧が高め、または高血圧を患う人が世界中で増加しており、この「サイレントキラー」に関連した死亡者数も増加しているという新しい研究があります。

約9百万人の人々を対象とした国際的分析では、高血圧(高血圧症)と血圧が高め(高血圧前症)の割合は1990年から2015年に急増したとされています。

「世界には高血圧を抱える人口は約9億人であり、高血圧の定義を満たしていないが血圧が高めの、いわゆる隠れ高血圧の患者数は約35億人にのぼります。」
と主任研究者のクリストファー・マレー博士は述べています。彼はシアトルのワシントン大学にある健康指標測定研究所を指揮しています。

「血圧の問題は、世界で早死や障害の主要な原因となっています。」とマレー博士は述べています。

血圧は2つの数字で構成されています。最高血圧は、収縮期血圧と呼ばれ、血液が心臓から圧送されているときの動脈内の圧力を測定します。
最低血圧(拡張期圧)は、心拍間の圧力を測定します。
血圧は、水銀柱ミリメートル(mmHg)で表されます。

米国心臓協会(American Heart Association)によるこの研究の著者らは、収縮期血圧が正常範囲とみなされる120 / 80mmHg未満であっても、心臓発作および脳卒中のリスクを高める可能性があると述べました。

この研究では、110〜115mmHgの収縮期血圧は上昇したと考えられ、140mmHg以上は高血圧とみなされました。

研究の共同著者であるグレゴリー・ロス博士によると、研究者らは高血圧のリスクというのがどこから始まるかという点で、高血圧の臨床的定義よりかなり低い110〜115mmHgの血圧を調べました。

「高血圧の定義は140mmHg以上の収縮期圧ですが、高血圧のリスクが115mmHgを超えるようになるという非常に強力な証拠があります。」
とシアトルのワシントン大学での講演で、同大学の心臓補助教授であるロス博士は述べています。

不足しているのは、血圧が115〜140mmHgの人々がそれを下げるために投薬を受けなければならないという証拠です。
ロス博士はによると、健康的な生活習慣の選択や正常な体重の維持など、血圧をコントロールする他の方法もあります。

マレー博士は、世界的に高血圧が上昇している要因のいくつかは、不健康な食事と肥満であると語りました。
さらに発展途上国では、都市部に住んでいる人が増え、身体活動が少なくなっています。
また、世界の人口は高齢化しており、年齢とともに血圧が上昇することがあげられます。

「高血圧は膨大な数の人に影響を及ぼし、また悪化していますが、生活習慣の変化や血圧管理のための効果的な医療療法の効果的な予防があります。

収縮期血圧が少なくとも110〜115mmHgの人々の数は増加し続ける可能性があると研究者らは付け加えました。

1人の心臓専門家は、いつか正常な血圧の人はいなくなりみんな高血圧予備軍になるであろうことに留意しました。

「通常の血圧から高血圧に移行する際に閾値があるという従来の考え方は正確ではありません。」
とマーク・クリーガー博士は述べています。
彼はニュージャージー州レバノンのダートマス・ヒッチコック・メディカル・センター内の心臓血管センターを指導しています。

「高血圧のリスクは徐々に増加しています。140mmHgよりもはるかに血圧が低い人でさえリスクが増加することを認識する必要があります。」とクリーガー博士は説明しています。

この調査のために、研究者らは1980年から2015年に行われおよそ870万人が参加した154カ国844件の研究を考察しました。

調査期間中の年間死亡率は、少なくとも110〜115mmHgの収縮期血圧を有する患者のうち、10万人あたり136人から145人に増加しました。
また、収縮期血圧が140mmHg以上の患者の年間死亡率は10万人あたり98人から106人に増加しました。

大部分の血圧関連死は、心臓病(500万人)、脳出血(200万人)、脳卒中(150万人)が原因であったという結果が示されています。

この調査によると、米国、中国、インド、インドネシア、ロシアの5カ国が、高血圧症例の50%以上を占めています。

(記事元)https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/high-blood-pressure-health-news-358/high-blood-pressure-increasing-worldwide-718563.html