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三剤配合薬が嚢胞性線維症の新しい選択肢となる可能性

2019年11月1日(HealthDay News)- 嚢胞性線維症患者の肺機能を大幅に改善する3剤の配合薬が、命にかかわる病気の人の90%に効果が期待 できると新しい研究が示唆しています。

この研究には、この疾患の最も一般的な遺伝子変異の単一コピーを持つ患者が含まれていました。

国際第3相臨床試験の結果、米国食品医薬品局は先月治療を承認しました。

この調査結果は、New England Journal of Medicine誌において10月31日に公開されました。

「これは祝福すべき結果の元となるでしょう。」

と、米国国立衛生研究所所長のフランシス・コリンズ博士は、新しい研究に付随する社説で記しています。

嚢胞性線維症(CF)は進行性の遺伝性疾患で、肺、消化管、および体の他の部分に厚い粘液が蓄積し、重度の呼吸器および消化器の問題、     および感染症や糖尿病などの他の合併症を引き起こします。

「病気の原因となる変異は千種類以上ありますが、嚢胞性線維症の患者のほぼ90%が最も一般的な変異であるPhe508del CFTR対立遺伝子の   コピーを少なくとも1つ持っています。」

と、研究著者であるラクシャ・ジャイン博士は述べました。

彼女は、アメリカ・テキサス州ダラスにあるテキサス大学サウスウェスタン医療センター、成人嚢胞性線維症センターの所長です。

ジャイン博士によると、世界中の約8万人が嚢胞性線維症膜貫通コンダクタンス制御因子(CFTR)タンパク質に変異を持っています。 人々は    CFTRタンパク質をコードする各親から遺伝子を継承します。

「この3剤の組み合わせは、『Phe508 del CFTR変異』を受け継いだ嚢胞性線維症の患者に非常に効果的であり、健康状態と症状を改善しました。」

と、ジャイン博士は述べました。

13か国の115件の医療機関で実施されたこの研究には、遺伝子の1つの変異コピーを持つ403人の患者が含まれていました。

患者は無作為に選択され、エレキサカフトールとテザカフトールとイバカフトールの三剤配合薬であるトリカフタ(Trikafta)、またはプラセボのいずれかが投与されました。

この試験は、バーテックス・ファーマシューティカルズ社(Vertex Pharmaceuticals)の共催を得て、配合薬となりました。費用は年間で311,500 USドル です。

患者の肺機能は4週目と24週目に評価されました。

プラセボ群の患者と比較して、トリカフタを服用した患者は、両方の検査で肺機能が著しく改善されました。

症状の再燃はトリカフタ群で63%低く、これらの患者はプラセボグループよりも生活の質と呼吸器症状に関するアンケートのスコアも優れていました。

汗の中に過剰な塩分が含まれるのは嚢胞性線維症の特徴です。

トリカフタ群の人々は、プラセボ群の人々よりも汗中の塩分濃度が低かったため、この治療法は病気の根本原因を標的にしていることを示しているとジャイン博士は述べました。

コリンズ博士は、患者の10%がこの治療法によって助けられないという知識によって、研究結果に対する熱意を和らげるべきであると述べました。

「これらの薬に反応しない嚢胞性線維症の患者を見捨ててはいけません。」と彼は記しました。

 「この長い道のりを一緒に進む私たち全員にとって「これまでで最高の日」は、世界中の嚢胞性線維症の70,000人以上が薬物療法を受ける必要が  なくなり、これが最終的に嚢胞性線維症の全ての人に有効となり永久的な治療法になる日です。」

トリカフタ群の1%が副作用のために薬の服用を中止した、と研究著者らは指摘しました。

潜在的な副作用について知るためにはさらなる研究が必要だとジャイン博士は述べました。

彼女は、Phe508del CFTR対立遺伝子のコピーが1つまたは2つある患者での、トリカフタを評価する研究にも関与していました。

その研究は最近、医療雑誌ランセットに掲載されました。

ジェイン博士は今週、テネシー州ナッシュビルで開催される北米嚢胞性線維症会議で両方の研究の結果を発表します。

 

【以下のリンクより引用】

Drug Trio Could Give Patients With Cystic Fibrosis a New Option

Health Day