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パーキンソン病の初期兆候

イギリスでは、1時間に2人がパーキンソン病の診断を受けています。

しかし、パーキンソン病の初期症状について知る人はどれだけいるのでしょうか?
これを知る人はそう多くないと、専門家らは警告しています。

事実、半数の人重要な初期兆候に気づくことができず、80%近くが身近な人の症状に気づけずにいます。

兆候を認識することは、より早く医療機関の助けを受けられることを意味し、これはパーキンソン病の管理において重要となります。

また、自身の症状の原因が明らかでないというのは、恐ろしいことです。

よって、皆がこの兆候について知ることが大切なのでうす。


- 症状には2種類ある
パーキンソン病の兆候は運動症状と非運動症状2つのカテゴリーに分類されます。

誰もが全ての症状を経験する訳ではなく、また症状のいくつかは別の状態においても一般的にみられることを知っておくことが大切です。
これらの症状を経験する人が全てパーキンソン病である訳ではありません。

主な運動症状には、以下の3つがあります。

1. 振戦
身体の一部の震えから筋肉のけいれんまで、振戦には様々な種類があります。

最も一般的なものは”パーキンソン振戦”と呼ばれ、この震えは親指と人差し指の間で錠剤を転がしているように見える傾向にあります。

2. 強張り
強張りは誰にでも起こりますが、この種の強張りは非常にきつく、腕を振ったり、向きを変えたり、正しく字を書くことができなくなることがあります。

3. 遅れ
動作緩慢は動きが遅くなることを意味する医学用語であり、歩幅が小さく足を引きずるような歩行になり、行動に時間がかかることがあります。

その他の兆候には、転倒やめまい、筋肉のけいれんなどがあります。

しかし、パーキンソン病の症状は身体的なものだけではありません。

人の動きに影響は与えないものの、生活の質を著しく低下させる目に見えない多くの問題を伴うことがあります。

非運動症状には、次のようなものが含まれます。
  • 痛み
  • 疲労
  • 低血圧
  • 足の落ち着きの無さ
  • 膀胱と腸の問題
  • 発汗
  • 睡眠
  • 嚥下困難および唾液制御不良
  • 発話障害
  • 目の障害
  • 歯の健康状態悪化
  • 記憶力、思考力の問題
  • 不安
  • うつ病
  • 幻覚や妄想

在宅ケアプロバイダーのCeraによる最近の全国調査によると、パーキンソン病の症状について知っていると自信を持って言える人は全体の22%のみであったといいます。

50%近くの人が、手書きの文字が小さくなるという一般的なパーキンソン病の症状について識別することができませんでした。

同様に、64%の人が
パーキンソン病の初期段階にある人は日常の単純作業が実行できないという間違った考えを持っていましたが、実際この疾患の初期段階では、まだ比較的普通の生活を送ることが可能です。


- 3つの驚くべき症状
最近の調査によると、パーキンソン病が文字を書くことや日常業務、メンタルヘルスに与える影響について、多くの人が混乱しているといいます。

<文字を書く>
手書きの文字が小さくなることが、この疾患の初期兆候であることはご存知ですか?

事実、これは大変一般的に起こります。

これは小字症と呼ばれ、手書きの文字が異常に小さく、窮屈な書き方になります。
これは即座には発症し、進行も早くなります。

これは初期段階において見つけることが重要な兆候であり、身近な人に出来る限り早く診断を受けさせることが肝心です。

<日常の作業>
在宅ケアプロバイダーのCareによると、3分の2近くの人が、病気の初期段階であっても日常業務の実行は不可能となると考えていることがわかったといいます。

これは真実ではありません。

早い段階では、ほとんどの業務はそれほど影響を受けません。
これは、進行性の病気なのです。
ステージ4まで進行しても、独立して生活できる人はたくさん存在します。

<幻覚>
調査対象者の半数以上が、幻覚が後期パーキンソン病の共通の特徴であることを知りませんでした。


- 1時間に2人が診断を受けている
CasaのSarah McEwan氏は、次のように述べています。
「パーキンソン病はイギリスに住む何千人もの人々の生活に影響を与える病気です。」

「そして、患者の家族にも日々影響を与え続けています。しかし、この病気の初期症状の発見に苦労する人が多いことは明らかです。振戦や硬直、動きの遅さといった中核症状についての理解はされているかもしれませんが、その他の重要な初期兆候については明らかに知識が不足しています。」

「手書きの字が小さくなることは非常に一般的ですが、多くの場合、何に注意をすべきか理解していない家族によって見逃されています。」

「世界パーキンソンデーは、この病気に対する意識を高め、注意すべき症状について学び、パーキンソン病を患う家族のサポート方法を学ぶ大変良い機会です。」

世界パーキンソンデーは毎年4月11日、この疾患に対する意識を高める目的で開催されています。

欧州パーキンソン病協会(EPDA)の運用管理者であるDominic Graham氏は、次のように述べています。
「パーキンソン病は、一般にはあまり知られていない、いくつかの運動及び非運動症状を伴う、複雑で個人的な症状です。」

「4月はパーキンソンの意識月間であり、4月11日の世界パーキンソンデーは世界中で開催されています。」

「2017年パーキンソンデーで我々EPDAは、世界のパーキンソンコミュニティが一斉に声を上げるための、#UniteForParkinsons(パーキンソン病のための団結)キャンペーンを実施しました。2018年には、Parkinson’s UKと合同で、パーキンソン病の真実を伝えるビデオを制作しました。」

「今年、我々は#UniteForParkinsonsの意識向上を掲げ、パーキンソン病の早期発症者グループが立ち上げた#UNITEDキャンペーンをサポートし、皆が意識向上に取り組み、患者をサポートし、パーキンソン病の異なる側面について学ぶよう呼びかけています。」

出典:2019年4月10日更新 The Sun 『Millions of Brits can’t name ONE early symptom of Parkinson’s disease, experts warn』(2019年6月13日に利用)
https://www.thesun.co.uk/news/8825060/brits-cant-name-parkinsons-disease-early-symptom/