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JapanRx / チモロール点眼薬が片頭痛患者の一部に効果を示す

チモロール点眼薬が片頭痛患者の一部に効果を示す

<予備試験ではチモロール点眼薬の有効性が確認できましたが、本治療の適応症や適切な投与量の特定には、さらなる研究が必要です。>

FDAは過去に、複数の経口β遮断薬を片頭痛予防薬として承認しています。
しかし、それらの使用は急性片頭痛に限られています。
米国医師会雑誌の神経学誌に掲載された最近の研究では、チモロール点眼薬の急性片頭痛に対する効果が調査されました。

「チモロール点眼薬は、投与後15分以内に最大血漿濃度を達成しながら、迅速な送達経路を提供します。」と研究では説明されています。
 「これは、チモロール点眼薬が急性片頭痛治療に使用できる可能性を示しています。」

この研究(無作為化、クロスオーバー、プラセボ対照の予備試験)は、
片頭痛に関する国際頭痛学会の基準を満たした18歳以上の患者を対象として実施されました。
被験者は、片頭痛発症時および発症後30分後に、マレイン酸チモロール(0.5%)または人工涙液を、両眼に1滴ずつ投与するようランダムに割り付けられました。
その後被験者を4ヶ月間(合計5回の来院)にわたってモニターし、3日間の休薬期間期間を設けて2ヶ月の中間地点で交差試験を行いました。

被験者は、片頭痛発作の重症度を0~3のスケールで評価するデータシートを記入しました。
また研究の終わりに、被験者は各薬の有効性を評価し、現在の治療の代わりに、もしくはそれに加えてチモロールを使用するかどうかの判断を行いました。

被験者数は計10人であり、研究中、合計198回の片頭痛発作が評価されました。
結果としてチモロールの全体的な有効性は、プラセボの1.4と比較して2.4と高くなりました。

さらに被験者の内4名は、チモロールがプラセボと比較して非常に有効であると報告しました。
しかしながら、1名の被験者は反対の効果を経験ました。
チモロール治療中の2時間は55回中37回の片頭痛が緩和され、プラセボでの結果は77回中58回でした。

「1名の被験者がプラセボ薬のを使用期間に網膜動脈分枝閉塞症を発症しましたが、これはこの研究とは無関係であると考えられました。」と本研究は述べています。
「低血圧や徐脈を含む他の有害事象は観察されませんでした。」

研究の著者は、この予備研究ではチモロール点眼薬の有効性の調査に成功しましたが、
この治療が最も効果的である症状や適切な投与量の特定には、さらなる研究が必要であることを強調しています。

「被験者の内数名は、チモロールに非常によく反応しました。」と研究は結論付けました。
「どのような要因がチモロールに対する反応性に影響するのかを判断するには、さらなる研究が必要です。」

2018年6月14日, AJMC, Newsroom, Jaime Rosenberg
https://www.ajmc.com/newsroom/timolol-eyedrops-effective-in-some-patients-with-acute-migraine-