電話: (050) 5534-5772

平日09:30~18:30(日本時間)

JapanRx / ソーシャルメディアは、10代の子供や若い成人でのうつ病の増加に関連

ソーシャルメディアは、10代の子供や若い成人でのうつ病の増加に関連

まわりにスマホと共に成長している子供たちがいるなら、このような行動を目にしているかもしれません。
大学生の子供であれは、夕食の席を囲む際に家族と話をするよりもスナップチャットででブリザードのテキストを交換していたり、高校生の子供であれば、家族が眠りについた後でも、インスタグラムをずっと見ていたりなど。

若者のスマートフォンへの愛着は、1990年代半ば以降に生まれた子供たちがそうだと知られている「iGen(スマホ世代)」の特徴です。
そしてこのデバイスがその年齢層の中で大うつ病や自殺の発生率の増加に部分的に関与しているのではないかと懸念する人々にとっては関心の高いことです。

サンディエゴ州立大学心理学教授のジーン・トウェンジ博士は、世代間の違いの研究を専門としていますが、彼女が造ったiGenという用語について本を書き、デジタルメディアとうつ病の関連性を、「 10代の若者がオンラインで過ごす純粋な時間だ。」と述べています。
この長期被ばくの影響は、社会的そして肉体的なものであると彼女は考えています。
「それらは寝る時間を減らし、直接友人と会う時間を減らします。」とトウェンジ博士はHealthline(当誌)に語りました。

彼女がJournal of Abnormal Psychologyにおいて共同執筆し、最近発表された研究では、米国の12〜25歳の間で大うつ病の発生率が有意に上昇したことを報告しています。
研究者らは、この傾向は約7年前に始まったと述べ、スマートフォンを所有する人々の急増につながる可能性を高めました。 

研究が明らかにしたこと
トウェンジ博士と彼女のチームは、薬物使用と健康に関する全国調査に参加した612,000人近くの青年と成人からの情報を分析しました。
また、1971年以降での12歳以上の精神的健康に関するデータも分析しました。
チームは、自殺に関連する気分障害と行動の傾向 を思考、計画性、試行性、そして行動自体から見たデータを探しました。
そして2005年から最新で入手が可能な2017年までのデータで調査が行われました。

これまでの研究では、過去10年間において思春期のうつ病や自殺の増加が報告されていましたが、トウェンジ博士は、この傾向がすべての年齢に影響するのか、それとも若い人にのみ影響を与えるのかを知りたいと思いました。
研究者らは、重度のうつ病およびそれに関連する死亡の発生率の増加は、主に特定の年齢層や、あらゆる年齢層の人々が経験している現象ではなく、特定の年齢層内で発生していると仮定しました。
彼らの発見は推測を裏付けるものでした。
過去1年間に大うつ病を報告した調査参加者の数は、20代前半から20代半ばのグループの間では増加しましたが、その発生率は26歳以上の人々の間で同じままであるか減少しました。
より具体的には、12歳から17歳の子供が前年に経験した大うつ病の発生率は、2005年から2017年にかけて52%増加しました。
また、18〜25歳の間で、有病率は2009年から2017年までに63%上昇しました。
そして、彼らが自殺を考えている、またはそれに基づいて行動しているといった割合は、2008年から2017年にかけて71%上昇しました。  

上昇の原因は何でしょうか?
研究者たちは、気分障害がより一般的になりつつあると同時に、米国における失業率が低下していることに注目して、財政が変化を推進する可能性があるという考えは含み入れませんでした。
同じように、他の研究では、それらの若者が薬物やアルコールをより多く使用しているわけではないため、それらの使用によるものとは説明できないと研究者らの報告書は述べています。
しかし、電子機器やデジタルメディアの人気が高まっていることは、少なくとも部分的には非難される可能性があると同研究では述べています。

研究者らは、思春期うつ病の発生率が急上昇したのと同じ頃に、スマートフォンが一般的になったことを指摘しました。
アメリカのピュー研究所(Pew Research Center)によると、2012年秋までに、若い成人の66%がこれらのミニコンピュータのうちの1つを所有し、アメリカ人全体が従来のモバイルデバイスよりもスマートフォンを所有するようになっています。

他の研究では、就寝時にスマートフォンを使用することと、低質な睡眠 -うつ病の典型的な特徴との関連性が示されています。
とりわけ、携帯電話の画面からは、脳を朝だと錯覚させる一種の光が放射されます。
これらの研究はまた、人々が直面している他人と社会的なかかわりの量と彼らの幸福度との関連性も見出しています。

利益団体Mental Health Americaの政策およびプログラム担当副社長のテレサ・グエン氏は、その理由をいくつか提示しています。
デジタルネイティブ と言われる、生活の全てがコンピューターに囲まれている若者は、テキストメッセージを介したコミュニケーションに慣れているため、対面での会話や電話での会話がぎこちなく感じると、彼女はHealthlineに語りました。

彼らが進学や就職を準備を始めると、言葉によるコミュニケーションが依然として人々が互いに関係する主要な方法であるという、現実の世界に向けて準備していないことに気付きます。 と、グエン氏は述べました。
ソーシャルメディアへの入り口として、スマートフォンはネットいじめのツールであるだけでなく、思考を歪めることにもつながる可能性があると彼女は付け加えました。
「若い人たちは、それが推敲されたものであっても、他の人が投稿したものを見て、それを現実のものとしてとらえます。」とグエン氏は言います。  

オンラインの世界の影響
子供がすでに落ち込んだ気分になっていると感じたら、リマインダーを見てそれらが楽しみの一部ではなく、ただ、孤独感を強めているだけなのだと彼女は言いました。
反対に、メンタルヘルスの重要な要素として、誰かのアカウントをフォローしている人が必ずしもその人の個人的な友達とは限らないということであれば、ソーシャルメディアは、他人との誤った繋がりを生み出す可能性があると、精神障害者同盟(The National Alliance on Mental Illness)の広報責任者である、ローラ・グリーンスタイン氏は述べました。

10代や20代の若者は友達と出かける時でさえも、そのことを記録することでソーシャルメディアでフォロワーに存在を知らせることに気を取られます。
それにより友達とのお出かけを楽しむより完璧な写真を撮ることに集中するようになると、彼女は言います。
「ソーシャルメディアのアップデートのために彼らは現実のその瞬間を離れ、そしてそれは不安を増大させる可能性があります。」
とグリーンスタイン氏は言いました。 
加えて、ソーシャルメディアプラットフォームには中毒性があり、視聴者はアイコンをクリックして投稿の承認を示すことができます。
他人がオンラインで共有しているものを見ているという個人的な喜びは、脳がドーパミンという、その行動を繰り返したいという願望を起こす化学物質を放出するきっかけになり、それが、何かを投稿した後、しつこくスマホを見てしまう理由なのです。 

両親へのアドバイス
スマートフォンを過度に使用することによる潜在的なリスクから子供を保護するために何ができるか思い悩む親のために、専門家は次のように提案しています。
  • 寝る1時間前に電話を片付ける。
  • スマホを見る時間を1日2時間に制限する(これは宿題のためにコンピューターを使用する時間を含みません)。
  • 夕食時にスマホを見るのを禁止する(これは、家族団欒を一緒に強化する方法です)。
  • 子供のスマホに使用時間を追跡して制御するアプリを1つ入れる。
  • 子供と対話する時間を作る。  

グエン氏は、スマホを気にせずに有意義な会話ができるように、親が子供と1対1で話ができる時間を習慣付けることを勧めています。
仕事をしている両親はストレスや疲労によってそういった時間を作るのが難しいと感じるかもしれませんが、表面的な質問や一言の答えよりも深い関係を築くことが、子供が人生についてどう感じているかを知る鍵なのです。

「そうしなければ…子供たちはインターネットに育てられてしまいますよ。」

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.healthline.com/health-news/social-media-linked-to-mental-health-disorders-in-igen-genera...